カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日7月20日は「ハンバーガーの日」。お手軽なのにボリュームたっぷりで食べればお腹いっぱいのハンバーガーみたいに、読んで大満足のハンバーガーマンガを紹介します。
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文・構成 / コミックナタリー編集部
■ 村枝賢一「光路郎」(小学館)
□ ハンバーガー屋なんてくだらないと逃げ出した、跡取り息子の意地と見栄
ハンバーガー屋の父親に反発し、家を出て一流ホテルでシェフの修行をしてきたホーク。しかし実は厳しい修行に耐えかねてホテルの仕事を逃げ出した彼は、ハイウェイ沿いに屋台を出し、旅人を捕まえてはマズい料理を振る舞っていた。ただ一言「ウマイ」という言葉をもらえれば、それを土産話に実家に帰り、父親より自分のほうが上だと証明できると信じて……。日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれた女子高生・川越渚と、兄・光路郎を描いた「光路郎」。その7巻に収録されているエピソード「FAMILY AFFAIR─意地っぱりの親子─」は、ハンバーガーをめぐる親子げんかの物語だ。
村枝賢一「光路郎」7巻 - 小学館
■ 古屋兎丸「1977・M」(イースト・プレス)
□ ハンバーガーにポテトを挟んでびっくり「ポテトバーガー」
ハンバーガー屋の一角で仕事をするサラリーマンの耳に入ってきた隣席の声「ハンバーガーにナゲットとマスタードソースはさむとうまいんだぜ」。そこから思い出される、子供時代のハンバーガーにまつわる懐かしい記憶……。作中に登場する、ハンバーガーにポテトを挟んで食べる「ポテトバーガー」は、この短編「1977・M」を読んでマネした人も多いのでは? なお同作の初出は、2002年発売のCOMIC CUE Vol.200(イースト・プレス)。同号では特集「食べ物天国」が展開され、ハンバーガーのほかにも多くの食べ物マンガが掲載されていた。単行本としては「古屋兎丸初期短編集 禁じられた遊び」に収録されている。
「古屋兎丸初期短編集 禁じられた遊び」 - イースト・プレス
■ ハンバーガー「ハンバーガーちゃん絵日記」(KADOKAWA)
□ 「私にはツイッターしかないから」そうやって泣いていた少女は今……
女子高生キャラクター・ハンバーガーちゃんをアバターとして使い、作者・ハンバーガーの日常を絵日記形式で描いた「ハンバーガーちゃん絵日記」。作品解説をする一呼吸の間に3回も“ハンバーガー”という言葉が登場する同作も、立派なハンバーガーマンガと言えよう。1日に10時間Twitterを見ていると言って友人に心配され、Twitterのしすぎで手を痛め、「私にはツイッターしかないから…」と泣く。Twitter依存を自虐的に描いたネタが印象的だが、そんな絵日記が人気を博し、ついには商業書籍化。現在ハンバーガーは活動の場をTwitterから広げ、複数の雑誌や媒体で連載を持っている。Twitter作品からプロマンガ家へ……ハンバーガーだけにアメリカンドリームを思わせる1作。
「ハンバーガーちゃん絵日記」 - KADOKAWA