2022年07月11日 16:01 リアルサウンド
こうも酷暑が続くと、背筋が冷たくなる作品が恋しくなるもの。6月17日にTwitter上で公開された創作漫画『女3人が心霊スポットに行く話』は、女性同士の肝試しが、思わずゾッとする結末を迎える、夏にぴったりの作品だ。
フミは幼馴染のマコから、いわくつきの廃墟に肝試しに行かないかと提案され、マコの友人・ノンも含めた3人で現地に向かう。実はその廃墟は、フミとマコが小学校時代に臨海学校で訪れた場所だった。そして、その時に起きた事件をフミは徐々に思い出し、忘れていた記憶の扉が開いていく――。
作者は平日は会社員として働き、帰宅後や休日に漫画制作を進めている深川さん(@DON_bura_CO)。2021年から一次創作に目覚め、自身のペースでオリジナル作品を描いているという。そんな深川さんに本作誕生の経緯、ラストの狙いなど話を聞いた。(望月悠木)
■女性が楽しめるオカルト作品を
――『女3人が心霊スポットに行く話』を描こうと思った背景は?
深川:「女性がオカルトを楽しむ物語を作ろう」と思って描きました。夜中に女友達だけで心霊スポットに行くことはとても危険なため、現実で実行するのは難しいですよね。ですので、せめてフィクションでは思いっきり楽しんでほしいと思って描きました。ちなみに“ホラー感”を出すために画面が暗くなるように意識しています。
――登場人物はどれも魅力的でしたが、モデルはいたのですか?
深川:モデルはいませんが、マコの名前はとても元気な友人の名前を勝手に借りてつけました。また、私はキャラクターを作る時に動物をモチーフにするのですが、マコは猪、フミは蛇、ノンは羊をイメージしています。
■「読者を不安にさせたい」
――ラストですが、一見ギャグとしても捉えられますが、冷静に考えるとゾッとする内容でもありました。ラストは最初から決めていたのですか?
深川:描きながら決めました。最初は違うラストを考えていたのですが、描いているうちに「マコならこういうことやりそうだな」と思って変更しました。明るいマコの本心は誰にもわからないまま終わらせて、読者の方に不安な気持ちになってほしいと思いました。
――「休日に仕事の電話がかかってくる」「クイズ形式の質問」など、リアルな仕事のイライラが散りばめられていました。これらは深川さんの実体験ですか?
深川:実体験です。わりとそのまま描いています。
――今後の活動方針など教えてください。
深川:ツイッターで短めのホラー、不気味な漫画を更新していく予定です。更新は遅いですが、読者の方がオカルトを楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります。読んでいただけたら幸いです。
Twitterアカウント:https://twitter.com/DON_bura_CO
(望月悠木)