isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
無法者再入門
今週のおひつじ座は、日常をひとつの現代アートとして大いに演じていこうとするような星回り。
寺山が死ぬ直前に構想していた『犬』という作品では、ある街に劇団員を実際に引っ越しさせ、住民にしてから現実を変革していくという非常にラジカルなことを考えていました。
寺山自身はそれを「偶然性を組織する」という風にも表現していて、共同体の規則から逸脱するものを東京の一都市という文脈において繋がったり、切れてしまったり、ネットワークしていくことで、ある種のテロを起こし、既存の力関係だったり世界の見え方をひっくり返していこうしたのでしょう。
あなたもまた、いかに規則や常識を「逸脱するもの」を自身の身体性を通して繋いでいけるかが問われていくはず。
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余剰と不足
今週のおうし座は、心の平安をもとめてどこまでも行動していこうとするような星回り。
『ありつたけの夏野菜はてしなくわたし』(小川楓子)という句のごとし。
ここで留意しておきたいのが、「ありつたけ」の方では“余剰”が強調されているのに対し、「はてしなく」では“余剰”を消してしまうような際限のない運動性を感じさせるところ。掲句では、まだ足りない不足分を補うべくどこまでもそれを探し求めていこうとする爆発的なエネルギーが生まれている訳です。
あなたもまた、おうし座らしい貪欲さの本領を発揮していくことでしょう。
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めくら滅法にぶつかっていく
今週のふたご座は、視覚以外の感覚に優位性を明け渡していこうとするような星回り。
近代以前の世界において、画家と言うのは第一義的には眼を使う人であり、眼が明らかにしたことを記録し伝えるためにだけ手を使う人だと見なされてきましたが、イギリスの哲学者コリングウッドはセザンヌ(1839~1906)がそれを変えたのだと言います。
「彼の描く風景は、その視覚性の痕跡をほとんどすべて失ってしまっている。樹木というのはあのように眼に見えるものではない。あれは、人が眼を閉じたまま出会い、めくら滅法にぶつかったときに感じられる樹木の姿なのである。」(『芸術の原理』)
あなたもまた、奇抜な思いつきをこえて、伝えることや表現することのなんたるかを根本から問い直していきたいところです。
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背景からの飛び出し
今週のかに座は、あなたも私もモノも並列に配置していこうとするような星回り。
『夏シャツや汝(な)が胸張れば釦(ぼたん)飛ぶ』(榮猿丸)という句のごとし。
ここでは人間が主体でそこに夏シャツが不随するのではなく、あくまで「夏シャツ」と「汝」は同じモノ同士として並列で、どこまでも平等な関係にあり、さながらピタゴラスイッチのように、互いのかかわりを通して生まれるリズミカルな律動こそが主体となっているのだと言えます。
あなたもまた、バラバラな素材をいかに律動的に配置していけるかが問われていくでしょう。
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俺のコレポン
今週のしし座は、あえて時代に逆行してでも自分なりの美学を貫いていこうとするような星回り。
かつてウィリアム・ブレイクは「想像力とは状態ではなく、人間のエグジスタンスそのものである」と書きましたが、科学と詩を哲学的に統合しようとしたガストン・バシュラールは「錬金術は、世界の生命と完全に一致することを希求すればするほど真摯になる想像力、物質的想像力の理論のため、無数の訓練を含んでいる。」(『大地と意志の夢想』)と述べました。
この錬金術師の「真摯さ」とは、人間と物との内密的な交感(コレスポンダンス)、その親和の深まりであり、それは固定された視点から客観的かつ還元的に記述していこうとする近代的な思考をこえたものを提出してくれるのだと言えます。
あなたもまた、そのままではとても受け入れられない現実や世界の実像を、いかに自分なりに作り変えていけるかということに命を燃やしていきたいところ。
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おのれをバリ3にする
今週のおとめ座は、おのずから自身の何かがうごめき、躍動していくのをジッと待っていこうとするような星回り。
『ほのかなる少女のひげの汗ばめる』(山口誓子)という句のごとし。あかるい日差しによってうっすらと浮かび上がった湿り気をおびて光るうぶ毛のことを、「少女のひげ」と呼んでみたかっただけのような気もしますが、それを「汗ばめる」と結んでいくところがまたすごい。
ファッションとしてそこにあるのでも、何か特定の目的のために使役されている訳でもないからこそ、余計に「少女のひげ」がまるで生きて呼吸しているかのように感じられるのかも知れません。
あなたもまた、自身を「何のために」といった目的論的な文脈から外れたところに置いてみるべし。
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逆を極める
今週のてんびん座は、心中で起きている力動的な葛藤により深く没頭していこうとするような星回り。
現代イタリアの哲学者アガンベンによれば、怠惰には両義性があり、むしろ肯定的な側面もあるのだとして次のように記述しています。
「怠惰な者を苦しめるのはそれゆえ、悪の意識ではなくて逆に、善の中でもっとも偉大なものへの配慮である。怠惰とはまさしく、神の前で人間が立ち止まるという義務に直面して、目を眩ませて怯えながら「後ずさりすること」である。」(『スタンツェ』)
つまり、修道士が怠惰に陥って修行生活が向かっていくべき神の善から逃走するのは、そもそも神の善をはっきり認識しているから起きえることであって、そうでなければ修道士が神の前で怯むことすらないではないかという風に、逆説的に捉えている訳です。
あなたもまた、そうした弁証法的な捉え方を通して、かつて自分が喪ってしまったものを取り戻していく術を探っていくことになるでしょう。
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越境を後押ししてくれるもの
今週のさそり座は、必要不可欠な手助けをみずからに呼び込んでいこうとするような星回り。
昼は日の光のなかを、夜は月の光のなかを、涼し気ないっぽんの杖だけを頼りに旅していく巡礼者をうたった、『日光月光すずしさの杖いつぽん』(黒田杏子)という句のごとし。
巡礼を完遂していくためには、自力頼みだけでは限界があり、必ず何らかの神の篤い守護が不可欠となりますから、掲句が詠う「杖いつぽん」がもたらす「すずしさ」というのも、やはりある種の“お導き”が起きている証しのようなものなのかも知れません。
あなたもまた、あちらからこちら、此処から他所/余所への移行を後押ししてくれるような“お導き”がもたらされていきそうです。
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丁寧なる減速
今週のいて座は、何度でも繰り返し思い出に生かされていくような星回り。
岡本かの子の『鮨』という小説には、湊という50代の独身男が出てきます。彼には食うには困らないだけの資産があって、独り者の気楽さからかあちらこちらに住まいを散らす一所不在の暮らしをしている結構なご身分なはずなのですが、同時に、いつもそこはかとない悲哀をまとっている。
彼がまだ幼かった頃は偏食がひどく、これといった食べ物をほとんどうけつけることができなかった。そんなとき、母親がつくってくれた握り鮨が、それまで嫌いだった魚をあれこれ食べられるようにしてくれたのだとか。この作品はそんな思い出話が本筋になっています。
あなたもまた、顔の力みを解いてくれるような記憶のかけらが、不意に表情の奥から浮かび上がってくることがあるかも知れません。
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穢れと深みとその限度
今週のやぎ座は、自身の生きものとしての奥行きが試されていくような星回り。
『あんずにあかんぼのくその匂ひけり』(室生犀星)という句のごとし。
音には音の、色には色の調和があるように、ここでも作者にとって感じとられた匂いのハーモニーが提出されており、それが赤ん坊の糞とあんずの組み合わせだと言うのです。
あなたもまた、みずからのまとう体臭がそれなりの深みもったものとして周囲へ放たれているか否か、少なからず明らかになっていくように思います。
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すべからく宙吊りにして
今週のみずがめ座は、圧倒的な無意味や無縁さを内部に取り込んでいこうとするような星回 り。
画家が描く海というのは、いつだって島や砂浜や船や岬を添えることによって人間に近づけられ、いわば馴化(じゅんか)された海であって、本来の海とは人間とはいかなる意味でも無関係な世界なのではないでしょうか。人の視線の走る先で、空は雲でも鳥でも飛行機でもない“その他”の部分として、つまりは「不在」として存在しているのかも知れません。
「不在の海」は、実在しているはずの陸地や時間や価値をすべからく宙吊りにして、蜃気楼のごとくあやふやで不確かなものに変えてしまう訳ですが、それは心に対してあまりにも馴れ馴れし過ぎる事物に取り囲まれて暮らした挙句の自家中毒的症状から、私たちを回復させもしてくれるはず。
あなたもまた、きつく結び過ぎた世俗的な絆や縁をそっとひるめてほどいていくべし。
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調和に身を委ねる
今週のうお座は、「渡りに船」にまんまと乗っかっていくような星回り。
『橋裏を皆(みな)打仰ぐ涼舟(すずみぶね)』(高浜虚子)という句のごとし。
「渡りに船」ではないですが、「涼舟に橋裏」という組み合わせもまた、そんな「涼感を誘う」もののひとつであり、だからこそ年齢や肩書、価値観などもバラバラなはずの乗客の目が自然と吸い寄せられるかのように一点に集まったのかも知れません。
あなたもまた、あえてそうした文化的ないし社会的なフォーマットに接続しハマりこんでいくことで妙な一体感を味わっていくことができるはず。
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