十分な手取りを得られないと、結婚の選択さえもためらってしまう。IT・通信系の会社で働く20代後半の女性(宮城県/未婚)は派遣社員で、
「年収200万円、手取り17万円ほどで正直苦しい」 「結婚や子どもなんて1ミリも考えられない。1人で生きていくしかないとしか思えない」
と薄給を嘆く。(文:福岡ちはや)
「ボーナスなんて人生で一度ももらったことがない」
女性は現在の生活水準や派遣の仕事について、次のように語る。
「旅行やレジャーは1年に一度行ければいいほう。ボーナスなんて人生で一度ももらったことがない。派遣社員で時間給なので、連休などがある月は身体が休めても心は休まらない」
また女性は「正社員になれたらなりたい」と言いつつも、
「固定給になること以外メリットがない条件のところがほとんど。その固定給も、今の派遣の給料と大差ない」
と綴る。大幅な待遇改善は望めないために、正社員として働くことにいまいち乗り気になれないようだ。
「遊びに行くお金もないので出会いもなく、恐らく結婚もできない」
京都府在住で正社員として働く30代前半の男性(その他/未婚/年収およそ200万円)も「手取り14万9000円。遊びに行くお金もないので出会いもなく、恐らく結婚もできないだろう」と悲観する。
「経営者が従業員には最低賃金しか払いたくない主義なので、これ以上は(手取りが)増える見込みはない。賞与もコロナ以前は夏冬1か月分出ていたが、今ではその半額だ。風呂の湯船が壊れていて冬でもシャワーだけだが、直すお金がない」
カツカツの生活を送っていれば、将来に希望を持てないのも仕方がない。せめて会社の業績が上がったときくらいは、社員に給与として還元してほしいものだ。
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