あ~、もうすぐお盆かぁ。このコラムは7月7日の朝に書いているもの。7月7日と言えば毎年、全国のパチンコファンが勝手に期待して朝からパチンコホールに詰めかける特別な日である。
しかしこのクソ暑い中、わざわざ大勢のギャンブル依存症のおじさんたちと一緒になって遊技する気力がないので、僕は家で仕事をしている。これを書いた後も数本別件の仕事をして、お昼には焼きそばを作って食べようと思っている次第である。
ただ、せっかくなのでパチンコ関係の話でもやっていきたい。まあ……しょっちゅうパチンコ話は書いていますが。(文:松本ミゾレ)
女性が好きな台、大体男性と同じ
先日、ガールズちゃんねるに「歴代で一番好きなパチンコ台・パチスロ台part2」というトピックが立っていた。
同様のテーマのスレッドなんかは各種掲示板でも散見されるが、男性と思われる書き込みばかりが目立つもので、女性メインとなると案外珍しい。せっかくなので、確証こそないがほとんどが女性による書き込みであろうという前提のもと、その書き込みの引用をさせていただこう。
ちなみにトピ主は『CRひぐらしのなく頃に頂 ライトミドル』がお気に入りだったとのこと。遊びやすい確率で連チャン中の演出が楽しかったのだとか。
「パチンコは『CR牙狼』、スロットは4号機の『パチスロ北斗の拳』」
「『バジリスク2』」
「『CRフィーバー大ヤマト2』。大当たり確率が500分の1だし、2000回ハマりとか普通にするのに怖いと感じなかった。今となっては恐ろしいけどまた打ってみたい」
「5号機は『沖ドキ!』ばかり打った。強役何も引いてないのに初当たりでフリーズした時は驚きを隠せなかった。8000枚超えた」
このような塩梅になっていて、ことさら女性だから女性向け版権の機種に目が向いていくわけでもないようだ。
牙狼やバジリスクなどは基本的に男性人気の高い版権だけど、ホールでは割とシリーズ化されて色々設置されているので、女性ユーザーも打つ機会が多く、そのまま気に入る傾向があるのかも。
ことさら女性向けを推し過ぎてもいいことないのがパチンコ業界
女性だからといって「この台は男性向けだからNG」みたいなことはないようだ。男性向けの版権をNGにしてたら、打つもんないし。
それこそ、女性ファンの獲得を目指して、メーカーやホールもたまに要らん知恵を使うことがあった。昨年リリースされた機種の中に『P地獄少女 華』というものがある。これがなかなか印象的で、「すべては女性のために」をコンセプトに開発されていた。
筐体には造花みたいなのが埋め込まれていて、演出もママ友同士の確執だの、お局さんからのいじめだの、安直にもほどがある女性向けのデザインがこれでもかと盛り込まれていた。
そして満を持して導入された本機であったが、結果は閑古鳥。男性はもちろん、女性ユーザーからもそっぽを向かれ、一瞬で消えてしまった徒花マシンなのである。華だけに。
そもそもユーザーの大多数がおっさんなのに、こういう機種を出したところで……って気がするけど、まあ女性向けマシンの評判を聞きつけた女性が、わざわざホールにやってきて遊んでくれることを期待したのかな? そんな針の穴を通すような低い確率にメーカーが賭けなくてもいいのに。無謀な賭けに出るのはお客さんだけで十分なのである。
また、改正健康増進法施行前は、意外と女性客を呼び込むために、禁煙・分煙を謳うホールもあった。こういうホールは女子トイレのアメニティにもこだわりを見せていたそうだ。僕は男なので入って確かめたことはないけれど。あとはネイルアートをしてくれたり、足湯があるとか、そういうホールまで登場したこともある。
でも女性向けのホールってのを主張し過ぎると、メインユーザーのおっさんが居心地悪くなっちゃって、なかなか客足には結びつかないような。それこそ、別に女性の新規客獲得だけに固執せず、幅広い年齢層のご新規さんに注目してもらうようなお店作りをすればいいわけで。ま、それが全国的にできてないから今の状況があるんですけど。