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【追記】岩佐歩夢に5秒ペナルティ。10位に後退【FIA F2第8戦シュピールベルク レース1】

2022年07月10日 01:50  AUTOSPORT web

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2022年FIA F2第8戦シュピールベルク レース1スタート
7月9日、2022年FIA F2第8戦シュピールベルクのスプリントレース(決勝レース1)がオーストリアのレッドブルリンクで開催され、マーカス・アームストロング(ハイテックGP)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。日本勢の岩佐歩夢(ダムス)は8番手でチェッカーも、レース後に5秒のタイムペナルティが課せられ10位に。一方、佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)はマシントラブルでリタイアとなった。

 第8戦の決勝レース1のグリッドは、8日に行われた予選トップ10のリバースグリッドで決定され、予選で10番手タイムを記録したアームストロングがポールシッターとなった。

 フロントロウ2番グリッドにザウバー育成のテオ・プルシェール(ARTグランプリ)が並び、セカンドロウ3番グリッドにリチャード・フェルシュフォー(トライデント)、4番グリッドにアルピーヌ育成のジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)、3列目5番グリッドにシリーズランキングトップのフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)、同じく3列目の6番手から岩佐が、そして佐藤が17番手で続いた。

 なお、予選で6番手タイムを記録したアムーリ・コルデール(ファン・アメルスフォールト・レーシング)は、前戦となった第7戦シルバーストンで出場停止処分を受けたため、第6戦バクーでの接触行為に起因する3グリッド降格ペナルティが本レースで適用され、7番手からスタートを迎えることとなった。

 フォーメーションラップで14番手スタートのリアム・ローソン(カーリン)が始動できず、無念のピットスタートとなるなか、気温21度、路面温度34度というドライコンディションのもと、28周の決勝レース1はスタートを迎えた。

 ターン1は大きな混乱もなく各車通過。しかし、ターン3で岩佐と8番手スタートのローガン・サージェント(カーリン)がサイド・バイ・サイドとなる。2台が交錯するなか、立ち上がりでユーリ・ビップス(ハイテックGP)、そしてサージェントにかわされ、岩佐は8番手に後退する。また、同じくターン3ではフェルシュフォーが5番手に後退する一方、ドゥーハンが3番手、ドルゴヴィッチが4番手に浮上する。

 そんななか、2周終了のところで佐藤がピットイン。またしてもエンジントラブルでレースを終えることとなった。

 3周目にDRS使用可能となるが、アームストロングは1分17秒前半をキープし、2番手プルシェールとの差を1秒以上に広げる。そんななか、7周目にビップスがフェルシュフォーをかわし5番手に浮上。ただ、トップから8番手岩佐までが8.6秒差という僅差、そして各所でテール・トゥ・ノーズの戦いが繰り広げられるなか、レースは9周目を迎えた。

 9周目、4番手につけるドルゴヴィッチが1分17秒328とファステストラップを更新し、ドゥーハンの背後に接近する。一方、フェルシュフォー、サージェント、岩佐の3台による6番手争いも接近戦を繰り広げるが、後半の戦いを見据えたタイヤを温存か、なかなか各車は順位変動までには至らない。

 そんななか、12周目にローソンがターン3のコースサイドにマシンを止め、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入される。しかし、VSC導入直後にローソンは再スタートに成功。しかし、スロー走行となり、自走でピットロードに戻るとマシンを降りている。

 VSCは13周目に解除されたが、VSC導入前にサージェントの背後1秒以内につけていた岩佐が、VSC解除後は2.4秒と大きくギャップを開けられることとなり、背後にはフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)が接近。しかし、そのベスティはトラックリミット違反を重ねたことで5秒のタイムペナルティが課せられることとなった。

 16周目にベスティは自己ベストを更新し、岩佐のDRS圏内の0.5秒差まで接近する。しかし、岩佐はDRSが使えない状況でセクター3自己ベストを更新する走りで、17周目にはその差を1秒まで広げることに成功。さらに、7番手サージェントとのギャップを1.5秒まで詰める走りを見せる。

 レースは折り返しとなる19周目を終えると、トップのアームストロングと2番手プルシェールのギャップは1.9秒まで広がる。そんななか、フェルシュフォー、サージェントの2台が1分18秒台とペースを落とすと、岩佐は21周目にサージェントのDRS圏内に到達。

 徐々にタイヤのデグラデーションが強まるなか、岩佐は21周目にセクター1で自己ベストを更新する走りをみせ、サージェントとの間合いを詰める。そんななか、残り5周となった24周目にドゥーハンがプルシェールの背後0.2秒まで接近する。

 26周目、岩佐がセクター1全体ベストを更新。しかし、6番手フェルシュフォーを先頭に6台が数珠繋ぎとなる隊列となり、岩佐はオーバーテイクには至らない。そんななか、26周目にロベルト・メリ(カンポス・レーシング)がコースサイドにマシンを止めた。これにより、セクター1にイエローが振られるなか、スタートから終始ライバルを寄せ付けない走りを見せたアームストロングが28周目のトップチェッカーを受け、今季2勝目をポール・トゥ・ウインで飾った。

 終盤も好バトルが繰り広げられた2位には、ポジションを守り切ったプルシェールが、そして3位にドゥーハンが続いた。なお、8番手でチェッカーを受けた岩佐を含む数名にレース後、走路外走行に関する審議が行われるとしている。

 *追記:レース後、岩佐に対し、1周目のターン3でのサージェントに対する進路妨害で5秒のタイムペナルティが課せられ、岩佐は10位に後退。そして16位でチェッカーを受けたアムーリ・コルデール(ファン・アメルスフォールト・レーシング)は、チェッカー後にダブルイエローゾーンで追い越しがあったとして10秒ストップのペナルティを課せられたが、レース中に消化できなかったため、30秒のタイムペナルティが課せられ18位へと変わった。

 続く、FIA F2第8戦シュピールベルクのフィーチャーレース(決勝レース2)は10日の10時5分(日本時間17時5分)から行われる。

■FIA F2第8戦シュピールベルク スプリントレース(決勝レース1)正式結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap17M.アームストロングハイテックGP28Laps210T.プルシェールARTグランプリ1.09833J.ドゥーハンビルトゥジ・レーシング2.169411F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ5.05358J.ビップスハイテックGP11.972620R.フェルシュフォートライデント14.83276L.サージェントカーリン15.291822E.フィッティパルディチャロウズ・レーシング・システム17.53891D.ハウガープレマ・レーシング19.3371017岩佐歩夢ダムス20.891112J.ダルバラプレマ・レーシング21.644129F.ベスティARTグランプリ22.0361316R.ニッサニーダムス31.7001421C.ウィリアムズトライデント34.5651512C.ノバラックMPモータースポーツ38.6731624J.ヒューズファン・アメルスフォールト・レーシング40.2451714O.コルドウェルカンポス・レーシング53.5591825A.コルデールファン・アメルスフォールト・レーシング70.1211915R.メリカンポス・レーシング2Laps-23C.ボリュクバシチャロウズ・レーシング・システムDNF-5L.ローソンカーリンDNF-4佐藤万璃音ビルトゥジ・レーシングDNF