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嫌な夏の風物詩、蚊に刺されにくくなる対処法は?対策をプロに聞いてみた

2022年07月08日 15:02  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
異例の梅雨明けで、厳しい暑さが続いている日々。今年も夏の嫌な風物詩、蚊の活動が活発になってくる時期になりました。家の中や、お出かけをした際に何かできる対策があったらあらかじめ知っておきたいですよね。そこで、今回はアース製薬さんに、効果的な蚊の対策について教えていただきました。


○効果的な蚊の対策方法は?



――そもそも蚊には種類があるのでしょうか。



日本で人を刺す蚊は主に2種類です。屋外でよく見かける白黒のしま模様をしたヒトスジシマカで、通称ヤブ蚊と呼ばれています。一方で家の中に入ってくる蚊はアカイエカの可能性が高く、この蚊は薄い茶褐色で夕方から夜にかけて活動します。ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)は公園やキャンプ、バーベキューなど、外に出たときにまとわり付いてくる蚊です。屋外で見かけるこの蚊は、約4.5ミリメートルとやや小さくヒトスジシマカという名の通り、背中に縦一筋の白い線があり、全体が黒と白のシマシマ模様です。



――それぞれの蚊はいつ頃から活発に活動し始めるのでしょうか?



あくまで目安ですが、日本の本州ではだいたい5月から10月頃まで活発に行動しますので、これからさらに見かける機会が多いと思います。ヒトスジシマカの幼虫(ボウフラ)は、バケツや植木鉢の受け皿などの溜まり水といった僅かな小さな水溜まりで成育し、成虫になることができます。雑草が生い茂る場所も好み、ご家庭の庭や公園、墓地、雑木林などに潜み、近づいてきた人や動物を狙って吸血します。



アカイエカは日本の本州ではだいたい、梅雨の時期にあたる6~7月に活発に活動をするのでよく見かけ、真夏にいったん少なくなりますが、11月上旬まで活動しますので注意が必要です。屋外の下水溝や家屋の床下などが多いですが、屋内の押入れや玄関の下駄箱の中にいることもあります。その理由に成虫に育ったアカイエカは、産卵のためにメスが吸血源を求め家の中へ侵入します。蚊は、人や動物の吐く息の二酸化炭素、体温、皮膚や汗のニオイを感知して吸血してきます。家の中には窓や玄関などから侵入し、換気をおこなったり、人が出入りする瞬間で蚊が入ってくる可能性が高いです。ちょっとした隙間から侵入することもあるので注意が必要です。



――蚊はどのような人を狙う傾向があるのでしょうか?

蚊は、動物が呼吸によって出す二酸化炭素や汗、皮膚のにおい、体温などを察知して吸血源を探します。顔の近くによく寄ってくるのはそのためです。少し意外ですが、足元は汗腺が多く、狙われやすいともいわれています。体温が高い妊婦、赤ちゃん、子どもや、汗っかきの人などもターゲットになりやすいといえるでしょう。「お酒を飲んだ人がよく刺される」などと聞いたことがあるかもしれませんが、呼吸があらくなっていたり、体温が高くなっていたりするためと考えられます。



黒色を好む性質もあります。具体的には、明るい色と、暗い色の対比を感知し、暗い色の方に寄っていきます。例えば、白と黒のボーダー柄、白いシャツにネイビーのボトムといった色の対比がはっきりしているコーディネイトは、暗い色の部分がターゲットになりがちです。



――夏は海や山などレジャーにお出かけする機会も増えると思いますが、蚊に刺されないための対策を教えてください。



特に昼間は、白っぽい色で全身を統一するのがおすすめです。ただ、肌の露出が増える夏や外出時は、虫よけ剤の活用がおすすめです。蚊に効くと認められているお肌の虫よけは、「医薬品」や「防除用医薬部外品」の表示があり、効能や適用害虫に「蚊」と記載されている商品です。一般的なお肌の虫よけは、日本で約60年以上使用されている有効成分「ディート」を使用したものです。長年使用され続けてきた歴史と知見がある成分であることから、使用方法や年齢による使用目安がしっかりと定められています。用法・容量をしっかり守っていただくことで安心してお使いいただけます。最近ではスプレータイプ以外にも、ノンガスのミストタイプやシートタイプ、ジェルタイプなど幅広いラインナップがあります。



――虫よけ剤の効果的な塗り方はあるのでしょうか。



肌が露出している手や足の指先や指と指の間まで、塗りムラが出ないようにしっかりと塗り広げることが大切です。首や顔周りに使う場合は、虫よけスプレーをいちど手のひらにスプレーしてから首筋、また顔は目の周りを避けて塗って下さい。


どんなに気を付けていても、蚊に遭遇してしまうことが多いですよね。汗対策や服装、虫よけ剤を活用して刺されないようにできたら、夏の生活が少しでも快適になるのではないでしょうか?家の中や、アウトドアを楽しむためにも蚊対策を取り入れてみてください。


○取材協力:アース製薬

1892年に大阪難波で創業。1973年発売の「ごきぶりホイホイ」を機に「アースレッド」、「アースノーマット」「サラテクト」など数々のブランドを発売。虫ケア用品(殺虫剤)市場において、シェア55.9%※を誇る。また、オーラルケア用品の「モンダミン」、入浴剤の「バスロマン」など。2013年に園芸業界へ本格参入し「おうちの草コロリ」を発売、安全・安心を追求した戦略で市場拡大を目指している。新たに介護業界へも「ヘルパータスケ」ブランドで参入。近年は、デング熱や日本脳炎といった虫を媒介とした感染症対策商品を提供してきた知見を活かし、今後は「感染症トータルケアカンパニー」として除菌など幅広い感染症の予防にまで事業拡大と社会課題解決を目指す。※インテージSRI+ 殺虫剤市場(園芸用殺虫剤除く)

吉川夏澄 よしかわかすみ アパレル、スポーツジムのインストラクターをなどを経験し、現在はOLライターとしても活動中。ファッションをはじめ、コスメ、スキューバダイビング、美食、辛いもの……など幅広い興味を記事として投稿中。 instagram : kassunne67 この著者の記事一覧はこちら(吉川夏澄)