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セグウェイの電動スクーター「B110S」が日本に! 使い勝手は?

2022年07月08日 14:02  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
セグウェイの電動(EV)スクーター「B110S」が日本に上陸する。価格は43.78万円(送料、組立費用込み)、フル充電での航続距離は67km、最高速度は38km/hだ。セグウェイといえば立ち乗り2輪車のイメージだが、EVスクーターの乗り心地と使い勝手はどうなのか。発売前に試乗してきた。


○スマホ連携で防犯もばっちり?



B110Sはセグウェイ - ナインボット(Segway-Ninebot)がセグウェイブランドで展開するEVスクーター。原付一種に分類されるため、原付免許があれば(もちろん普通自動車免許でも)乗車可能だ。日本での販売代理店はオオトモ株式会社。Makuakeでは今日から2022年8月30日18時までの日程で先行予約販売キャンペーンを実施している。



そもそもセグウェイにバイクのイメージはなかったのだが、海外では2019年からEVスクーターを手掛けており、2020年には約20万台、2021年には約50万台を販売するなど着実にシェアを伸ばしているそう。B110Sは日本で初めてのセグウェイEVスクーターとなるが、欧州ではすでに売られている機体で、今回のモデルはその日本仕様となる。


欧州モデルとは異なり、日本モデルの定格出力は570Wで、排気量でいえば50cc相当となっている。近年は日本メーカーの軸足が125cc以下の原付二種に移りつつあるので、ここが案外狙い目だったのかもしれない。


B110Sの大きな特徴はスマホ(アプリ)連携の機能が充実していること。例えば、スマホとB110Sを接続しておくと、車体に近づくとスタンドロックが解除され、離れると施錠されるといった具合にキーレスでの利用が可能となる。


アプリに緊急連絡先を登録しておけば、転倒事故発生時などに登録電話番号宛にSMSで事故の発生場所を通知してくれる。SMSを受け取った人はライダーに安否確認をしてみて、連絡が取れなければ警察や消防に通報するなどの対応を取れる。



駐車中の車両に誰かが振動を与えたりすると、スマホに警告通知が入る。ユーザーはスマホを操作することで車両の警告音を鳴らしたり、フラッシュライトを点灯させることができる。



セキュリティー面で付け加えれば、搭載バッテリーはB110S専用で、そもそも他のバイクでは使うことができない。もし他のB110Sで使おうとした場合も、本体とバッテリーがアプリ上で紐づいているため、バッテリーを載せかえた先のバイクがロックされる仕組みになっているという。

○思った以上に便利なキーレス機能

ここからは試乗も踏まえながら、操作性を確認していきたい。



今回は「認証済みスマホ」を試したためB110Sに近づくとモーターが起動したが、他にも「NFCカードをメーターに近づける」「本体にパスコードを入力する」「アプリ画面から操作する」といった方法がある。


スタンドを上げてB110Sにまたがり、右ハンドル部のメインスイッチを軽くプッシュすると、状態がスタンバイからレディ(ready)に変わる。これで走行準備はOKだ。


さっそくアクセルを回して試乗をスタートする。



走り出しからEVならではの力強い加速感で心地いい。スリムな車体は小回り性能も抜群で、特に都市部の街乗りにピッタリ合いそうだ。


一方、少し不安を覚えた面もある。



それが歩行者を後ろから追い抜いた時で、こちらに気づいている様子がなかった。これもEVの静かさゆえかもしれないが、歩行者がこちらに気づかないまま飛び出してくることもあるのではないだろうか。乗車時には、ガソリン車よりも慎重な“かもしれない運転”を心掛けたい。


20分程度で試乗を終えたが、キーレスの使い勝手は想像以上に良かった。いちいち鍵をかける必要がないので、近くのコンビニまでパッと行ってパッと帰るというような場合に重宝しそうだ。うっかり鍵をかけ忘れることもないので、そういう意味では自転車よりも安心な乗り物かもしれない。



安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。twitter:@andYSYK。 この著者の記事一覧はこちら(安藤康之)