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もっとすごすぎる天気の図鑑 第1回 【モクモク】雲を見るだけで雨が降りそうかわかっちゃう!? 観察のポイントは?

2022年07月04日 16:31  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
知れば空を見上げるのがもっと楽しくなるかもしれない!? 27万部突破のベストセラー『すごすぎる天気の図鑑』の第2弾であり、累計34万部(電子書籍含む)の人気シリーズ新作『もっとすごすぎる天気の図鑑』(2022年4月発売・KADOKAWA刊)より、一部を紹介します。



著者はSNSで天気や災害に関する情報をわかりやすく発信している"雲研究者"の荒木健太郎先生です。身近だけれど意外と知らない空と雲のこと、この夏はちょっと理解を深めてみてはいかがでしょうか。



第1回は、「雲のモクモク度合いを見るだけで雨が降りそうかどうかがわかる」を紹介します。

○雲のモクモク度合いで雨が降りそうかどうかわかる



夏の風物詩といえば、空にモクモクと立ち昇る白い雲です。夏は天気が急変しやすいですが、雲のモクモク度合いから雨が降りそうかどうかがわかるのです。


まず空に現れるのは積雲です。積雲の上部が平らなかたち(扁平積雲(へんぺいせきうん))のときは、雲が成長しにくい安定した大気の状態なので、晴れが続きます。


一方、雲が成長しやすい不安定な大気の状態のときは、積雲の上部が盛り上がった並積雲(なみせきうん)が現れ、それが成長すると入道雲と呼ばれる雄大積雲(ゆうだいせきうん)に。雄大積雲の下ではシャワーのような雨が降っており、さらに雲が発達すると雷を伴う積乱雲になります。


雲の発達できる限界の高さまで成長した積乱雲の上部には、かなとこ雲という横に広がる雲ができます。この下では土砂降りの雷雨になっています。



雲を見て天気の変化を予想することを、観天望気(かんてんぼうき)といいます。とくに夏の空のすごくモクモクした雲は、天気が急変するきざし。雨が降る前に、早めに帰宅しましょう。


豆知識

入道雲や積乱雲は夏のイメージですが、上空に強い寒気が入れば大気の状態が不安定になるので、冬にも関東など太平洋側でも発達することがあります。

冬の積乱雲は夏に比べて背が低いですが、変わらずモクモクしています。


なお、荒木先生のYouTubeチャンネル「荒木健太郎の雲研究室」では動画での解説もしています。


○『もっとすごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA刊)


著者:荒木健太郎、定価:1,375円(電子版もあり)

知れば空を見上げるのがもっともっと楽しくなる! 27万部突破のベストセラー『すごすぎる天気の図鑑』がも~っと詳しく、さらに濃くなった第2弾!

おもしろくてためになる、天気にまつわる知識を、今回も図解やイラスト、写真をふんだんにつかって詳しくご紹介します。とっておきのネタを教えてくれるのは、日本でいちばん有名な気象学者・雲研究者の荒木健太郎氏。雲・空・気象・天気に「季節」の章も加えて、子どもから大人まで楽しめる内容です。「雲の中に入るとどうなる?」「世界一簡単な彩雲の探し方」「カラフルな雪がある」「氷点下50℃以下で聞こえる星のささやき」など、誰かに話したくなる、71のトリビアが満載!



公式サイト:『すごすぎる天気の図鑑』



荒木健太郎 あらきけんたろう 雲研究者、気象庁気象研究所研究官、博士(学術)。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲のしくみの 研究に取り組んでいる。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』など出演多数。主な著書に『すごすぎる天気の図鑑』『もっとすごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA刊)ほか。 SNS:Twitter(@arakencloud)、Instagram(@arakencloud) この著者の記事一覧はこちら(荒木健太郎)