「ジャンプのミライ2022」は、少年ジャンプ+編集部による「ジャンプアプリ開発コンテスト 2022」の関連イベント。第1回にはモデレーターとしてアルの代表取締役けんすう氏、スピーカーとして少年ジャンプ+の細野修平編集長、籾山悠太副編集長、司会として外資系IT企業で働くエンジニアのちょまど氏が出席した。トークは「『ジャンプ』とは何か~ジャンプアプリ開発コンテストに求める企画とは~」「『少年ジャンプ+』の最新状況」「『ジャンプルーキー!』の最新状況」「『MANGA Plus by SHUEISHA』の最新状況」というパートに分け、順に進められていく。
「『MANGA Plus by SHUEISHA』の最新状況」のパートでは、籾山氏がMANGA Plus by SHUEISHAとはどんなサービスかを説明する。MANGA Plus by SHUEISHAはジャンプ+編集部が3年前より始めた海外向けのマンガ配信サービスで、現在「ONE PIECE」や「SPY×FAMILY」など45作品が連載中。日本と同時に最新話が更新され、英語、スペイン語、タイ語、インドネシア語、ポルトガル語、ロシア語、フランス語の7言語に対応している。籾山氏は「新しいヒットマンガを創出するための、今の時代に沿った新たなジャンプの仕組みとして、世界的に人気のマンガを生まれやすくしていきたいという狙いで運営しています」とコメント。昨今海外でもマンガの市場は大きく拡大しており、例を挙げると「ONE PIECE」の累計発行部数は昨年の段階で国内が4億部以上を誇り、海外が9000万部を突破した。累計発行部数の2割弱が海外ということになり、籾山氏は「現在の伸びや周りの状況環境の変化を考えると私個人としては、10年後には海外の割合が5割になるのではないかと予想しています」と分析する。海外でマンガの売り上げが伸びている大きな理由として挙げられるのは、NetflixやCrunchyrollなど動画配信サービスの普及によるアニメ視聴の広がりだそう。アニメに関しては昨年すでに海外市場が国内市場を上回っており、「アニメ化を果たすには海外人気が重要」になっていることを示しているという。そこで、マンガの市場としても海外の重要性が高まったと籾山氏は話す。
ここで籾山氏は2023年以降、少年ジャンプ+の新連載はすべて、MANGA Plus by SHUEISHAにて英語でも全世界同時連載されることを発表。さらに今後、海外のクリエイターによるプラットフォームをMANGA Plus by SHUEISHAに開設予定であることも明かされる。籾山氏はMANGA Plus by SHUEISHAの今後の目標について、「5年後に『MAU1000万人』『人気作の最新話の読者数が500万人』。そして人気作を日本と海外で毎週1000万人に読んでもらうことを目指したい」とコメント。そして「『MAU1000万人』『人気作の最新話の読者数が500万人』という5年後の目標、全世界を対象にヒット作を生んでいく目標を達成するには、さらに知見や新しいアイデアを持つ方々の力をお借りしたいと考えています」と述べ、「ジャンプアプリ開発コンテスト 2022」の募集を呼びかけた。