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ナイキの厚底ランニングシューズ最新作発表、エア ポッドの下にもフォームを配置

2022年06月16日 11:02  Fashionsnap.com

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「ナイキ(NIKE)」が、ズーム エア ポッドを配置した厚底ランニングシューズ「エア ズーム アルファフライ ネクスト%(以下、アルファフライ)」の後継モデル「エア ズーム アルファフライ ネクスト% 2(以下、アルファフライ 2)」を発表した。3月6日に開催された東京マラソンで、エリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手がプロトタイプを着用したことで注目を集めたモデルだ。

 前身モデルとなるアルファフライは、前足部に2つの「ズーム エア ポッド」を配置したデザインが特徴。かかとには、ナイキ史上最もソフトで軽いフォームの「ズーム X フォーム」を採用し、ミッドソールにはカーボン ファイバー プレートを1枚搭載している。アッパーには、超軽量で通気性を重視した透け感のある編み素材「アトムニット」を使用した。
 メディア向けの説明会に参加したランニングフットウェア プロダクト マネージャーのエリオット・ヒース(Elliott Heath)氏は、アルファフライ 2について主に「フォーム、アッパー、オフセットの3つのポイントをアップデートした」と説明する。フォームは安定性を高めるために踵部分をより幅広で製作。また、前足部のズーム エア ポッドの下にもフォームを挟むことでズーム エア ポッドによるエネルギーリターンを向上させたほか、足音を抑えることに成功した。アッパーは、足の甲や踵といったクッショニング性を高める箇所と、通気性を高める箇所など部分ごとに折り方を変えることでフィット感の更なる向上と、軽量化を実現。オフセットは体重移動がよりスムーズに行われるよう、前作の4mmから8mmに変更した。エリートランナーをはじめ、一般ランナーでもパーソナルベストを目指せる走りやすい仕様を意識したという。
 そのほか、後足部のフォームには「速さ」をイメージして窪みをあしらったほか、踵は空気抵抗を減らすためのデザインに仕上げた。アウトソールのラバーは耐久性に優れた素材に変更しており、濡れた路面のカーブなど様々な路面で高いグリップ力を発揮する。ファーストカラーはホワイトを基調に、ワンポイントでオレンジを取り入れており、アスリートの協力によって様々なテストを行ったことを表現しているという。今後は様々な大会に向けたカラーなどの展開を予定している。
 ナイキの厚底シューズの中でもレースによってアルファフライを着用する選手と、前足部にズーム エア ポッドがない「ナイキ ズーム X ヴェイパーフライ ネクスト% 2(以下、ヴェイパーフライ)」を着用する選手に分かれることを受けて、エリオット・ヒース氏は「アスリートからヴェイパーフライの方がスムーズな足運びができると聞いていたので、アルファフライの良さを維持しながらヴェイパーフライの感覚を盛り込もうと開発した」とコメント。東京オリンピックの陸上男子マラソンでは、キプチョゲ選手をはじめ表彰台に立った3人がヴェイパーフライを着用していたことについても触れ、「速さを求めるレースではアルファフライを、戦術的なレースではヴェイパーフライを好む選手が多かったが、アルファフライ2は様々なタイプのレースに対応できるようになった。キプチョゲ選手もこれからはコースや路面に関わらずアルファフライ2を履くと言っている」と説明している。