2年ぶりとなる第一部『ケイト・シモンの舞踏会~時間旅行でボンジュール~』・第二部『氷川きよしコンサート2022』が公演された。ほかの誰にも作り上げることができない“kiinaワールド”全開で、心に刻まれるステージだった。
ハッピーオーラの9変化
2年ぶりとなる、明治座での座長公演の幕が上がった。第一部のお芝居は『ケイト・シモンの舞踏会~時間旅行でボンジュール~』。
コンビニのバイトリーダー・子門慧音(氷川きよし)が母を看取り、形見の砂時計をひっくり返すと……18世紀、革命前夜のフランスにタイムスリップ!!
ジャンヌ・ダルク、うるさ型の教育係・ババロア、美しき衛兵・マカロン、クールなアルセーヌ・ルパン、そしてマリー・アントワネット風のドレス姿……。
物語の展開とともに、衣装と扮するキャラクターがくるくると変わっていく。お気に入りの衣装は、
「上品なドレス姿ですね。アクセサリーも全部オリジナルです。役柄的にいちばん面白く、等身大でできているのは(うるさ型の)ババロア。ポンポンと言葉が出てくるから、長くしようと思えば、いくらでもできる(笑)」
笑いあり、踊りあり。優美で博愛にあふれる物語に大きな拍手が送られた。
染みる氷川節にポップス・ロック
「歌のステージはたっぷりと氷川きよしの世界を楽しんでいただきたいと思います!!」
第二部のコンサートは、紋付き袴で『群青の弦』からスタート。水色の総スパンコールの燕尾服に着替え『きよしのズンドコ節』『紅ドレス』などを。
この日、関東地方は梅雨入りしたが、明治座だけはまぶしいばかり。
「ハッピーオーラがすごく出ています。私自身がハッピーオーラだから!!」
アンコールはストライプのジャンプスーツで『限界突破×サバイバー』『革命前夜』など、全14曲を熱く歌い上げた。
ほかの誰にも作り上げることができない“kiinaワールド”全開。氷川の誇らしげな笑顔が心に刻まれるステージだった。