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高島屋が“銀行×買い物”の金融アプリを開発 若年層開拓へ

2022年06月08日 13:51  Fashionsnap.com

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サービスを説明する高島屋執行役員の平野泰範氏

Image by: FASHIONSNAP
高島屋が、住信SBIネット銀行の「ネオバンク(NEOBANK®)」を活用した金融サービスアプリ「高島屋ネオバンク」の提供を開始した。来店せずスマートフォンひとつで口座開設から取引まで完結できるネオバンクの基本機能に、高島屋での買い物時に使える積み立てサービス「スゴ積み」の機能を搭載し、高島屋グループの次世代顧客層の獲得を目指すという。

 利用は、専用アプリをスマートフォンにダウンロードし、口座を開設する必要がある。高島屋が選定したという銀行機能では、住信SBIネット銀行の預金や決済、融資といったサービスが使える。ATMの利用手数料は入金・出金の利用回数を合計して月5回まで無料としている。
 アプリの最大の特長となる「スゴ積み」は、長年の歴史を持つ高島屋友の会でも提供している1年満期型の積立サービス。毎月の積立額は5000~10万円の5コースから選択可能で、満期積立額に1ヶ月分のボーナスを加算した総額を高島屋グループの店舗やオンラインストアで利用できる。年利換算では15%相当(※毎月1万円コースを満額積み立てた場合)になるという。また、高島屋の優待や特典の利用も可能となっている。なお、積立期間中は年間事務手数料として税込500円が発生する。初年度の口座開設数の目標は2万7000口座を掲げる。2023年にはアプリで決済できる機能を導入する予定だ。
 高島屋グループは百貨店業と商業開発業に次いで、金融業を「第3の収益の柱」としての成長を加速させている。2020年6月からは店頭で資産形成や資産承継のサポートを行うファイナンシャルカウンター事業を開始。高島屋執行役員で金融事業推進プロジェクトリーダーの平野泰範氏によると、ファイナンシャルカウンターは30~40代の来店が多く、現役世代の資産運用や金融に対する関心の高さを感じたことから、「高島屋ネオバンク」はその選択肢の手段の一つとして提案する。認知向上のための施策ではインフルエンサーを起用したプロモーションを計画している。