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トゥ エ モン トレゾアが熱海に夏季限定ショップ 吉村建築で"美しい暮らしの風景"を堪能

2022年06月01日 15:42  Fashionsnap.com

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「トゥ エ モン トレゾア」のサマー・レジデンシー・ショップ「1977-」

Image by: Tu es mon Tresor
佐原愛美が手掛けるデニムブランド「トゥ エ モン トレゾア(Tu es mon Tresor)」がサマー・レジデンシー・ショップ「1977-(イチ・キュー・ナナ・ナナ)」をオープンした。場所は、熱海にある建築家の吉村順三が手掛けた邸宅(1977年竣工)。8月28日まで週末限定の完全予約制で、一般公開を行っている。

デザイナー佐原愛美が想像する"美しい暮らしの風景"
 300平米の邸宅は、かつてみかん畑があったという高台の敷地にあり、太平洋を望む地に佇んでいる。昨年から今年にかけて、デザイナー佐原のヴィジョンのもと専門家チームによる建物と周辺環境の改修が行われた。日本のモダニズム建築を代表する吉村の創造性に敬意を払いながら、吉村と同年代に生きた丹下健三やピエール・ジャンヌレ(Pierre Jeanneret)、シャルロット・ペリアン(Charlotte Perriand)ら建築家やデザイナーによるヴィンテージ家具を中心に配置している。

 れんがの壁が印象的なリビングは、竣工当時と同じ芝生を彷彿とさせるやさしいグリーンの絨毯に張り替えられ、ホアキン・テンレイロ(Joaquim Tenreiro)によるイエローのソファやアームチェア、ジャンヌレによる木の幹を使ったツリートランクテーブルを並べている。書斎には、ブルーの生地へ張り替えた丹下健三のチェア、吹き抜け越しにリビングをのぞむ子供部屋にはソファーベッドや、ル・コルビュジエ(Le Corbusier)のキューブスツールが合わせられた。佐原が美しい暮らしの一部となる服を想像し、その風景を堪能することができる空間を形にしたという。

女性写真家ジェナ・ウェストラの作品展示
 トゥ エ モン トレゾアは女性写真家との協業を続けており、今回の「1997-」ではニューヨーク在住の写真家ジェナ・ウェストラ(Jenna Westra)による作品を展示している。ジェナがブランドのために撮影したエディトリアルを出発点に、パーソナルワークを織り交ぜながら、今回の空間のために展示を構成した。邸宅を巡回しながら、写真展示も楽しむことができるほか、展示された作品は販売も行っている。またジェナは来日予定で、この建物内でのヴィジュアル撮影を計画中だという。

新作の草木染めジーンズも披露
 またトゥ エ モン トレゾアのアイテムもフルラインアップで並び、試着して購入することができる。定番ジーンズのほか、新作となる草木染めのジーンズもお披露目。染色家のシャネル・ウエヤマ (Shanelle Ueyama)が桜や渋柿、ヨモギ、ウメノキゴケを染料に用いて、一点一点筆染したピースのほか、奄美大島にある染色工房の金井工芸による藍やシャリンバイ、フクギなどを使って草木染めを行ったアイテムを紹介する。
 6月17日~7月3日には東京・白金台のビオトープ(BIOTOP)で「1977-」のポップアップストアを開く予定。ジェナが撮影した写真を使ったTシャツなどの限定品も販売する予定だ。

大杉真心 (Mami Osugi) ファッション リポーター 文化女子大学(現文化学園大学)とニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)でファッションデザインを学び、ファッションブランドやセレクトショップで販売職を経験。「WWD JAPAN」で記者として、海外コレクション、デザイナーズブランド、バッグ&シューズの取材を担当する。2019年にフェムテック分野を開拓し、ブランドや起業家取材を行う。21年8月に独立し、ファッションとフェムテックを軸に執筆、編集、企画に携わる。22年4月に文化学園大学の非常勤講師に就任。

■1977- Summer Residency and Shop公開日:2022年6月4日(土)、5日(日)、7月23日(土)、24日(日)、8月27日(土)、28日(日) 場所:静岡県熱海市(住所は予約後にメールで案内)予約:「トゥ エ モン トレゾア」公式サイトから ■1977- Summer Residency and Shop at BIOTOP 期間:2022年6月17日(金)~7月3日(日) 場所:BIOTOP 白金台店住所:東京都港区白金台4-6-44