「安い給料では、もらっても自分で使う前にかなりの金額がなくなってしまいます。そこから貯金して、自分のいるものを買うとなるともう安いものしか買えません」
こう嘆くのは、福岡県に住む30代前半の女性(その他/正社員・職員/未婚)。女性は年収200万円、手取り14万円前後で生活しているという。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6V8RFE22
「保険料や車検代、税金で安いボーナスすべてなくなります」
最初は派遣社員だったが、正社員として登用された女性。正社員のほうが待遇が良いイメージがあるが、
「派遣のときは手取り17万円くらいありましたが、正社員に切り替えた途端、有休とボーナス引き換えに手取り13~14万円になりました」
と実感としては収入が減ったことを明かす。ボーナスの金額には触れられていないものの、「職場が遠く、また田舎なので車を買う必要があり、保険料や車検代、税金で安いボーナスすべてなくなります」とあるため、高額ではないのだろう。また女性は、
「手取りには交通費1万円が込み。ガソリンが大体9000円はかかっているうえに、駐車場代8000円を会社負担のはずが半分しか出してもらえず損していますが、ブラック企業なので交渉もできず我慢しています。実質使える金額は12万円以下です」
と打ち明けた。このような状況から女性は実家暮らしをしているが、「親もお金がなく、毎月給料から家にお金を入れている」と不満げだ。ほかにも、
「奨学金を払い、祖母にもお金を送っています。祖母も貧乏で、世話をしている家族が『お金をよこさないと世話をしない。縁を切る』と言われたため」
と支出の多さを嘆いていた。
「彼も私もお金がないので希望が消えました」
女性は自身の生活感についても詳しく書いている。
「洋服はしまむらやGU、何ならそこでも値下げされたものを探したり。アクセサリーも300円均一や1000円以下のお店を見ることばかり。化粧品も調べて安いものを購入。ものを買うのに安いかどうか、値段相応のものかどうかが気になってしまいます。美容室も髪を伸ばしてたまにしか行きません」
「出かけるとお金を使うので、休みの日もサブスクで映画を観たり、無料のゲームや漫画を読んだりすることが増えました。彼氏もお金がなく、デートにお金をあまりかけられないのでたまにしか会えず。年齢的に、将来的には結婚などと初めは考えていましたが、彼も私もお金がないので希望が消えました」
希望のない生活から脱却するためには、転職して収入を上げることを考えたほうがいいかもしれない。女性は、
「親も高齢になってきて、結婚もできず、1人で生きていくと考えると今の仕事が給料的にダメなのはわかっています。『仕事の内容に見合った給料や待遇でない』と、周りの人間も先輩まで辞めていき、今度は私が辞めようと決意しています。でも新しい仕事で給料が上がるか、とても不安です」
と複雑な心境を綴っていた。