強めの日差しが照りつける青空のもと、気温32度、路面温度47度と、コンディション夏日に。今大会も2周のフォーメーションラップが行われるなか、レースは2周のフォーメーションラップを経て14時47分にスタートを迎えた。1コーナーはポールポジションスタートの7号車Studie BMW M4荒がホールショットを守る。
序盤から至る所で激しいポジション争いが展開されるなか、2周目にGT500の12号車カルソニック IMPUL ZがS字のコースサイドに車両を停めたことで、フルコースイエロー(FCY)が導入された。レースが再開された3周目、Studie BMW荒が早々に後続に1秒のギャップを築き引き離しにかかるが、その背後では3番手リアライズ藤波が、2番手K-tunes RC F GT3新田を0.2秒差まで追い立てる展開に。
8周目には気温34度、路面温度48度へと上昇するなか、24番手を走行していた18号車UPGARAGE NSX GT3の太田格之進がブレーキトラブルにより減速できず、日立Astemoシケインでクラッシュ。ここでセーフティカー(SC)が導入される。また、このSC中に4番手走行の87号車Bamboo Airways ランボルギーニ GT3の左リヤタイヤにスローパーンクチャーが起きる。表彰台獲得の可能性も見えていた87号車だったが、緊急ピットインを強いられることに。さらに、GT500の38号車ZENT CERUMO GR SupraがS字でマシンを止めるなど、GT500、GT300ともに荒れた展開に。
SC導入中の13周目、52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、244号車HACHI-ICHI GR Supra GTを含む4台がピットイン。52号車、244号車はタイヤ4本交換を実施し、ドライバー交代を伴う2回目のピットの時間短縮を狙う作戦に。
トップの7号車Studie BMW M4は20周目終わりにピットイン。タイヤ4本交換でコース復帰を果たすと、先に16周目にタイヤ無交換で義務ピットを終えている5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号の前でコース復帰することに成功。タイヤが温まりきった5号車平木玲次は、7号車近藤翼を追い立てるが、ここは近藤が守り切る。一方5号車平木の背後には52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTの吉田広樹が接近。吉田は21周目に平木をかわしポジションを上げる。
7号車Studie BMW M4は2分2秒台のペースを維持し、レースも残り3分の1となった33周目には、後続に6.8秒のギャップを築いて快走。そんななか、波乱は続く。9番手走行の11号車GAINER TANAX GT-Rの左リヤタイヤが外れ、石川京侍はコースサイドにマシンを停めた。これで、FCYが導入されたが、そのFCY中にまさかのアクシデントが起きる。
FCY導入中の36周目の110RでGT500の16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが、6番手までポジションを上げていた244号車HACHI-ICHI GR Supra GTの三宅に追突、244号車は左リヤにダメージを負いマシンを止めることに。これでSCに切り替えられることに。
SC導入により残り10周弱のところで、7号車Studie BMW M4が築いた7秒近いギャップが消えるかたちに。さらに、タイヤ無交換で表彰台圏内の3番手まで浮上した5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号にとっても厳しい局面が現れることに。
49周目、他を寄せ付けない走りを見せつけた7号車Studie BMW M4が9.612秒のリードを気付いてトップチェッカーを受け。2014年から参戦するBMW Team Studieが初となる優勝を、ポール・トゥ・ウインというかたちで手にした。ミシュランにとっては2014年第5戦以来の優勝、BMWにとっては2018年第5戦(ARTA BMW M6 GT3)以来、4年ぶりの勝利となった。
2位に5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号が入り、TEAM MACHはチーム最高位を更新。3位にSW66kgを搭載するランキングトップのリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが続いた。そして4番手に52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが、5番手に追突されるアクシデントもあった88号車weibo Primez ランボルギーニ GT3が続いた。