5月28日、三重県の鈴鹿サーキットで行われたスーパーGT第3戦鈴鹿の公式予選で、予選2番手につけたStudie BMW M4だったが、Q2トップタイムだったTANAX GAINER GT-Rが再車検不合格となり、Studie BMW M4にとって、そしてBMW Team Studie × CSLにとって初めてのポールポジションが舞い込むことになった。ドライバー、そして鈴木康昭監督の喜びを聞いた。
2022年、BMW M4 GT3を投入し、ミシュランタイヤを使用。荒聖治とアウグスト・ファーフス、さらにファーフスが参戦できないときの第3ドライバーとして近藤翼を起用する強力な体制を敷いたBMW Team Studie × CSLは、第1戦から期待されたどおりの速さはみせつつも、第1戦では接触、第2戦ではトラブルと、これまで結果が残せていなかった。迎えた第3戦は、コーナリングに秀でるBMW M4 GT3の特性に合った鈴鹿が舞台となった。
公式練習でも5番手と、高いポテンシャルをみせていたStudie BMW M4は、予選Q1のA組では、荒がアタッカーを務めた。「BMW M4 GT3とミシュランのマッチングがかなり進んできていて、予選は気持ち良かったです。タイヤのグリップも含めてすごく良かったので、『楽しいな!』と思いながらアタックできました」という荒は、会心のアタックを決めると1分57秒179というタイムをマークし、A組のトップにつけてみせた。
■カレラカップのレース後にポールを知った近藤 この好調ぶりを繋げ、予選終了時に2番手につけてみせたのが、Q2のアタッカーを務めた近藤だ。今回、ポルシェカレラカップジャパンとのダブルエントリーとなっている近藤だが、鈴鹿は2020年にHitotsuyama Audi R8 LMSを駆り優勝も飾った思い出深いコース。予選後、すぐにポルシェカレラカップジャパン第5戦を戦っていたため、すぐに予選結果がポールポジションに変わったことを知らなかった近藤だが、結果について告げると「本当ですか!?」と驚いた表情をみせた。
■持ち込まれたタイヤは「決勝重視」のもの そして、BMW Team Studieにとっては、チーム初のポールポジションとなった。予選終了後からしばらく時間が経ってのポール決定だっただけに「あまりカッコいいかたちじゃない」と鈴木康昭代表も苦笑いだったが、「予選も決勝も2位はあるんですけどね」というチームにとって目指すのは、もちろん優勝だ。