「地獄の一週間」というワードが突如、ツイッターのトレンドに登場した。5月23日(月)。長いGWも終わってしまい、夏休みは遠い先……。嘆きの声に混じって話題になっていたのが「五月病」だ。(文:昼間たかし)
神奈川新聞のコラム「照明灯」によると……
五月「病」とついているが、そういう病名があるわけではない。新年度の環境変化にうまく適応できず、心身の調子を崩す、という話だ。入社や異動などがあれば、心身に負荷がかかるのは言わずもがな。覚えることが多かったり、慣れない環境で気を遣ったりすれば、疲れがドンドン溜まっていき、ちょっと気が緩んだタイミングでドッと出るのは自然なことなのかもしれない。
さて、五月病を調べていると「六月病」という言葉もたまに使われていることがわかった。新聞記事を横断検索してみると、六月病は『北海道新聞』1989年5月14日付以降110件の記事で言及されていた。
ならば、ほかの季節はどうだろう。『神奈川新聞』2016年5月10日付のコラム「照明灯」には「近年は長期休暇や大きな催事後に訪れる不調は、一月病から十二月病まで毎月ある、とも聞く」と書いてあった。マジかよ!?
そこで調べてみたところ、確かに新聞記事には一月病、五月病、六月病、七月病、九月病、十月病あたりは登場していた。年末年始のあと、GWのあと、そして夏休みや秋の連休後……というわけで、だいたい一年のうち半分は「仕事(とか学校)に行きたくねえ?」という感じになりがち、というわけだろう。
次の連休はいつ……?
そもそも、GW明けは憂鬱な時期である。爽やかな春はあっという間に終わり、やたら暑い夏のような日と梅雨寒の、どっちにしても不快な日が交互に来たりする。
大型連休→しばらく休みなしのギャップもすごい。いわゆる「土日以外の休み」が7月18日までないのだ。8月11日が「山の日」になったとき、山開きのシーズンに近い6月にしてはどうか、という提案もあったそうだ。
2014年4月23日の衆議院内閣委員会では、この問題が議論になり田沼隆志衆議院議員(自民)が「もともと、山岳会は6月ぐらいがいいと言っていたんですよね。なのに、何で8月11なのかわかりません」と発言していた。梅雨時よりも夏のほうが遊ぶのには適しているのだろうが、たまにはゆっくりするための連休があってもいいのではないか。
ただ幸い、最近は有給が取りやすくなったようだ。厚生労働省の調べだと2020年は取得率56.6%で過去最高になったそうだ。
GWのような長期休暇は、お祭り気分の世間に合わせてついついはしゃいでしまい、かえって疲れたなんてことはよくある。一週間を「地獄」に感じてしまったら、サクッと有給を使って「きちんと休んでおく」のがいいかもしれない。