医療事務の仕事は 「家庭を両立しやすい」と言われ、女性に人気の職業だ。しかし、その仕事を立て続けに3カ所退職したという40代女性(広島県/年収100万円未満)から、過酷な体験談が寄せられた。
仕事が続かないのは本人に問題があるのでは?と思われるかもしれないが、そこには辞めたくもなるような衝撃エピソードが綴られていた。(文:林加奈)
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「命を扱う、しかも母子ともに穏やかに接するべき受付がこれなのか」
最初に働いた産婦人科では、勤務初日からこんな指示があったという。
「入口から患者が入ったら、すぐにカルテを出しなさいと言われました。当然、初日で人の顔と名前がわかるわけもなく、バカ、クズ、と一日中罵られました」
「そんな調子ですから、教え方も雑で質問すれば『そんなこともできないの?』とまたバカにされ、勤務2日目には休み予定だったパートさんにヘルプで来てもらったことを『あんたがクズだから、わ・ざ・わ・ざ、来てもらったのよ。ありがたく思いなさい』と言われました」
その挙句、「あんた、結婚してんの?お義母さんはあんたみたいなクソみたいな嫁が来て最悪だね」と、仕事と全く関係のないことまで言われた女性。「命を扱う、しかも母子ともに穏やかに接するべき受付がこれなのか」と勤務2日で退職することに。確かに、勤務初日から罵られてばかりいたら辞めたくなるのは当然だ。
「お局的な人に受付後方の小部屋からカーテン越しに一日中監視される」
その後、女性は職場のストレスなどを扱う精神科で派遣として仕事を始めた。ここでも初日から不穏な空気を感じる出来事があった。
「お局的な人に受付後方の小部屋からカーテン越しに一日中監視され、『あんたたち派遣は私が信用するまでは会計させない』と言われました」
「必ず社員の見ている前でと言われましたが、例えば社員が電話中だから待っていたら『すぐに声を掛けなさい』と後ろから怒鳴られ、すぐに声を掛けたら『ちょっと待てば終わるんだからいちいち呼ばないで』と怒鳴られ、仕事のことを質問してもしなくても逆をついて怒鳴られ、威圧されまくりでした」
百歩譲って入社したばかりの派遣を信用できなかったとしても、それをわざわざ口にするのは理解に苦しむ。女性と入れ違いで期間満了で退職する派遣社員が引き継ぎの際、そのお局について「なにをやっても派遣にはミスを威圧で指摘する人」と教えてくれたという。
「患者さんの職場ストレスなどを扱う病院で、職員がパワハラしてちゃダメだろ、と。朝起きて電車の中でめまいと吐き気が止まらなくて、3日目の朝、派遣会社を通じて辞めました」
偶然とはいえ人間関係に恵まれず、2つの職場をあとにした女性。「次のところでは半年頑張ったのですが、そこは今までで一番最悪でした。アルコール中毒一歩手前の毎日で、家は荒れるし近所の人からは『不健康に痩せたね』と心配されるほど。やはり心身ともに病んでしまう職場は見切りを早くつけるべきだと思います」と締めくくっている。働きやすい職場を見つけるのに苦労しているようだ。