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フリーランスの適正な業務量がわからない!

2022年05月22日 16:01  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
●今回のモヤモヤ「フリーランスの適正な業務量がわからない!」
「ワーママのモヤモヤ整理します」25回目の相談者は、専業主婦のりおさん(38歳)。次男の妊娠中に一度契約を終了しましたが、フリーランスとして数年にわたって活躍していました。しばらくしたら、今後もフリーランスとして仕事復帰したいと考えているのですが、子ども2人を育てながらの"業務適正量"がわからず、モヤモヤしているといいます。

○今回の相談者さんのモヤモヤはこちら

自分の気質、子どもの急な体調不良などを踏まえると、仕事を請け負いすぎるのは怖いけれど、なんだか物足りない気もする……りおさんのモヤモヤについては、どう整理していったらいいでしょうか?


●山下さんからのアドバイスは……?
○山下さんからのアドバイスは……?


仕事をするうえで「自分が絶対に許せない」と思うポイントを自覚すると楽になります。まずは依頼された仕事を受けてみて、試行錯誤しながら自分にとっての適正な業務量を模索していきましょう。


山下さん: 子どもの体調不良など不測の事態に備えて『〆切よりも早く仕事を仕上げる』というのは、産後のワーキングマザーあるあるだと思います。ただりおさんの場合、もともとその気質があって、産後はさらに拍車がかかってしまった印象ですね。そこまで根詰めて仕事を仕上げてしまう背景には何があるのでしょうか?



りおさん: おそらく自分の中で"〆切までに仕事を仕上げられないこと"が絶対に許せないと考えているから、早め早めに仕上げてしまうのだと思います。



山下さん: りおさんは既に、仕事を引き受けるうえで自分が絶対に許せないことを自覚されているんですね。そうであれば「〆切よりもっと前に仕事を終わらせようとしてしまう自分」を変えたり、否定したりする必要はありません。まずは、「私は〆切までのバッファを使えない質なんだ」と受け止めてしまったほうが、生きやすくなる気がします。


●山下さんからの応援メッセージ
○まずはやってみることで、適正な業務量も見えてくる



山下さん: そのうえで「仕事の発注元にもっと貢献できたのでは」というりおさんの思いも気になります。りおさんはおそらく、想定以上の仕事がきても、それを完遂できるという自信があるのでは? その一方で、これはワーママあるあるかもしれないけど、「仕事でどんどん成功すると何かを失うかもしれない」という漠然とした不安もあるのではないでしょうか。



りおさん: そうかもしれません。私、0か100かみたいなところがあって、仕事に没頭してしまうと家事や育児がやりきれないのではないかと不安なんです。



山下さん: 不安な気持ちはわかります。でも考えてみて! どんな状況でも〆切に間に合うようにコントロールできている時点で、りおさんはもうレベルアップして良いところに来ているのでは? りおさん本人の言葉にもあったように「もっと貢献できる」素地はもう整っていますよ。だから「とりあえず依頼された仕事は受けてみる」というスタンスでお仕事を再開してみてもいいのかなと思いました。

ホームラン王は人の何倍もバットを振って、三振を経験していると言われるように、まずはやってみて、場数を踏んで、物事がうまくなるという側面は多分にあると思うんです。



仕事を引き受けているうちに、親族や外部のサポートを頼りながらうまく乗り切る術を身に着けていけるかもしれないし、反対に自分が家事・育児にかけたい時間や労力が見えてきて、仕事量を減らすという選択肢が生まれるかもしません。そうやって試行錯誤しながら、自分にとっての仕事の適正量を模索していってはいかがでしょうか?



ただ、仕事も家事も育児も体が資本です。家族の健康と同じくらい、ご自身の健康にもちゃんと気を配ることを忘れないでくださいね。再スタートを応援しています!


○山下真実


株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。

米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。


○比恵島由理子


イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。