エリザベス女王(96)が、ロンドンのパディントン駅で行われた「エリザベス線」の完成記念式に出席した。鮮やかなイエローの装いで現れた女王は、英首相やロンドン市長からの歓迎を受け、駅のスタッフからICカードの使い方を学ぶなどした。
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現地時間17日、エリザベス女王が第4子のエドワード王子を伴い、パディントン駅の「エリザベス線」完成記念式に出席した。
今月24日には、「クロスレール」で知られるロンドン横断鉄道「エリザベス線」が開通する。西のレディングから東のシェンフィールドまでを繋げ、カナリーワーフからヒースロー空港間がわずか38分となる新高速鉄道だ。
式典当日、バッキンガム宮殿の広報担当者は「喜ばしい発展です。本日女王陛下が、エリザベス線の完成記念イベントに出席します」と発表。「陛下はこの公務をご存じであり、主催者は陛下が出席する可能性があることを知らされていました」と加えた。
女王は午前11時半過ぎ、パディントン駅の透明なエレベーターから杖をついて降り立った。シルクドレスの上に「Stewart Parvin」のダブルウールのコートを羽織り、「Rachel Trevor-Morgan」による帽子を合わせた全身イエローの装いだ。コートにはシンガポールブローチをつけていた。
女王は「エリザベス線」のサインが描かれた銘板の除幕を行い、新たな路線を正式に開業。ボリス・ジョンソン英首相とロンドンのサディク・カーン市長、ロンドン交通局のアンディ・バイフォード総督から歓迎を受けた。
ジョンソン首相は「陛下にお会いできたのは素晴らしいことだ。今日、陛下がエリザベス線を開業するために来てくださったことに驚くほどの感動と興奮を覚え、感謝している」と述べた。
エリザベス女王とエドワード王子は運転手や駅員、実習生などと交流したほか、女王が「オイスターカード」と呼ばれる交通系ICカードの使い方を学ぶ場面もあった。
英メディア『Daily Mail Online』によると、カスタマーサービス担当のコフィ・デュアさん(Kofi Duah)は、女王にオイスターカードのチャージの仕方を見せて「私がここでカードを渡したら、そこの黄色いリーダーの上に置いてください」と教えたそうだ。
女王はカードを置いて「ここで良いの?」と言うと、コフィさんは「完璧です。画面には残高5ポンドと出ています。上乗せしたい場合は、この5ポンドや10ポンドを選んでください」と説明した。
残高5ポンド(約800円)のオイスターカードを手にした女王は「これで、どこまで行けますか?」と質問。コフィさんは、「ここから、アビーウッドまで行けますよ」と回答した。
すると女王は「それは素敵。素晴らしいですね」と述べ、感激した様子だったそうだ。
画像は『The Royal Family 2022年5月17日付Instagram「Celebrating the opening of the Elizabeth Line!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)