ジャッジする立場の面接官は、求職者に何を言ってもいいと思っているのだろうか。キャリコネニュースが実施している「面接」をテーマにしたアンケートに、新潟県に住む40代後半の男性から
「学校なんて遊びにいくところだ、学校で勉強してきたなんていうやつは信用できない」
などと面接官に罵倒されたという、驚きの経験談が届いた。(文:okei)
※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ
「私も当然同じような質問をされるのかと思いきや……」
それは24年ほど前、都内で大手旅行代理店の集団面接を受けたときのこと。面接には60人ほどが訪れ、そこから5人にグループ分けされた。男性は、他の4人と6畳ほどの部屋に通された。「面接官は60歳ほどの男性の面接官一人」だったと男性は振り返る。
面接がはじまると、「面接官は応募者の履歴書を見ながら、端の方から応募者の名前の由来や自己PRなどを訊いて」いった。いよいよ4番目の男性の番になったとき、面接官が吠えた。
「私も当然同じような質問をされるのかと思いきや、面接官は突然大声で『なんなんだこの履歴書は!なんでこんなに学校ばかり行ってるんだ。学校なんて遊びにいくところだ、学校で勉強してきたなんていうやつは信用できない』と言い放ち、私に発言の機会も与えず次の方に面接が進んでいきました」
履歴書に「学校で勉強した」ことを書いたら怒られるとは、一体どういうことなのか。ほかの4人は普通の面接を受けたといい、「私だけ辱めを受けたような気持ちでした」と当時の心境を明かした。
語学留学は、一生懸命アルバイト等でかなえた夢だったのに
ちなみに、男性が明かした自身の経歴は
「地方の公立の普通科高校を卒業後、東京の英語の専門学校を卒業。アルバイトで貯めたお金で専門学校卒業後はカナダの大学附属の語学学校に一年間語学留学した」
という真っ当なものだ。「語学学校の最高レベルを卒業するとそのまま大学に入学できるため、本心では大学に入学したかったのですが、予算がなく帰国」したという。「厳密には語学留学は学歴とは見なされませんが、履歴書には記載しました」と補足している。
男性は、「面接官が何をもってそのような発言を私だけにしたのか、未だに理解ができません」としたうえで
「語学留学は私の夢であり、一生懸命アルバイト等で預金して叶えた夢でしたが、あのような形で頭ごなしに否定されてとても悔しく思いました」
と憤りを綴っていた。当時、その場で退室することも考えたが
「私の短絡的な行動で他の応募者の方の採否に影響が出ても申し訳ないと思い、グッと堪えました。全員で退室し、全員で黙って同じエレベーターで一階に降りる間、とても気まずい空気を私は感じました」
などと苦い思い出を振り返った。ただ、ひどい扱い受けた経験は男性にとって一つの糧になったようで、
「今は私は面接をする立場にありますが、面接時にはとにかく穏やかに、笑顔で、応募者の方にはリラックスして面接を楽しんでいただけるような雰囲気を作る事を一番に心がけています」
と現在の自分を綴っていた。