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ヒット商品続くワークマン、新作ジーンズの売れ行き好調 破格の1900円実現のワケは?

2022年05月10日 12:21  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

ワークマンが発売したジーンズ

Image by: ワークマン
ワークマンが今年3月に発売したカイハラ製ジーンズが、好調な売れ行きを見せている。税込1900円という手頃な価格から、発売情報がアナウンスされると瞬く間に大きな話題となった。

 ワークマンが今回発売したデニムパンツは、約1年かけて製品開発が進められた。これまでのワークマンの主流であった作業用のカーゴタイプではなく、一般客の着用も想定した標準5ポケットのスラックスタイプを初めて採用。伸縮性に優れた特殊糸を使用することで、快適な動きをサポートする。膝までレギュラーフィット、膝下をテーパード気味に仕上げることで、動きやすく履きやすいシルエットを追求したという。デニムパンツはネイビーを3月30日、ブルーを4月10日に全店で販売を開始し、4月11日時点で計2万着を売り上げた。オンラインでは発売後、即日で全サイズ完売状態になったという。店頭には在庫の用意はあるが、オンラインストアでは順次追加販売を行っている状況だ。現在、オンラインストアではメンズが完売しており、ウィメンズは一部のサイズを除き再販している。(4月25日時点)
 今回の商品開発の背景として、ワークマンの担当者は「一般のお客さまにも購入してほしいですが、あくまで作業用ズボンとして販売をしています。ストレッチ性に優れ、軽量かつ動きやすいシルエットのため作業現場でも使用できます。カッコいい作業服を求めるお客さまが増えていることもあり、仕事の後にそのまま遊びに行けるようなデザインにこだわりました。全国940店舗以上で販売するので大量生産によりコストを抑えており、PB製品は最低5年間販売するので、今年だけでなく、来年、再来年も生産するので更なるコストダウンを実現することができました」と話す。
 初年度は3万着の生産を予定。ワークマンでは、廃棄を出さないという環境配慮の観点から新製品を初年度は控えめに生産し、2年目から統計的な需要予測に基づいて過不足のない生産を行っており、今後の見通しとして「スラックスタイプは一般客からの要望が非常に多かった商品。3万着の生産では早い段階で欠品になる可能性があります」と話す。来年度以降の販売計画について具体的な数値に関する明言は避けたが、「間違いなく増産はします。今年のデータを基に来年の販売数を決めていく予定」としている。
 これまでにも、"着るこたつ"として注目を集めた「Wind Coreヒーターベスト」など、次々とヒット商品を打ち出し続けてきたワークマン。キャンプギアや一般客向け機能性シューズの展開にも本腰を入れるなど、快進撃を続ける同社の今後の商品開発に期待が高まる。