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NHK「にほんごであそぼ」のリニューアル SNSで違和感続出

2022年04月27日 06:01  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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NHK・Eテレの幼児向け番組『にほんごであそぼ』が4月に「大幅リニューアル」されて以降、SNS上で違和感の声が相次いで見られるようになった。いったい何が変わったのか?(文:昼間たかし)

これまでの特色が……

『にほんごであそぼ』は、2003年放送開始の長寿番組だ。その軸となってきたのは「伝統芸能」。講談師・神田山陽、狂言師・野村萬斎がスタート時点から関わり、幼児向けながらも、古典文学などの「ことば」をリズムに乗せてきっちりと伝えていく。そんな伝統の深みを感じさせるスタンスが長年支持されてきた。

ところが、4月のリニューアル以降、そのスタンスが大きく揺らいでいるように見える。

たとえば4月4日は「限界突破」をテーマに『ドラゴンボール超』の主題歌『限界突破xサバイバー』を紹介していた。4月6日には映画『君の名は。』のタイトルにかけて、映画主題歌の『前前前世』を流した。いや、名曲には違いない……のだが、さすがに古典・伝統というにはちょっと最近すぎる。3月までの特色がどんどん脇に追いやられているように見えてしまうのだ。

この「変化」には視聴者も当然気づいていて、4月25日の放送直後などは、ツイッターでトレンド上位に入るほど、違和感の声が相次いでいた。

ツイートを見ていくと、4月からレギュラーで登場した「のはーな」役の南野巴那への違和感の声も少なくなかった。洗足学園音楽大学在学中の新人女優なのだが、確かに良くも悪くも存在感がある。意図的な演出かどうかはわからないのだが、なんだか、楽しそうに踊る子どもたちを差し置いて目立ってしまっているように見えるのだ。中には「(南野巴那の)プロモーション番組」かと揶揄する声すらあった。

「意味不明すぎて子どもが言葉の真似しなくなった」 「にほんごであそぼにうたのおねえさんは求めてねぇ」 「このままなら早く番組終わらせて」

長く親しんできた番組だからこそ、変わったことへの違和感が大きいだけなのかもしれない。それでも筆者としては、伝統的な日本語の美しさを現代のリズムに乗せて描き出す、という挑戦的な取り組みをまだ諦めないでほしいと思う。