FIAのF1レースディレクターは、第3戦オーストラリアGPを前に、ドライバーたちに対し、競技中の宝飾品着用は禁止であるという昔からの規則を守るよう、改めて指示した。しかしルイス・ハミルトンはピアスを外さずにレースに出場した。
レースディレクターであるニールス・ヴィティヒは、オーストラリアGP前の木曜に発行したイベントノートに、FIA国際モータースポーツ競技規則付則L項第3章第5条を掲載した。この規則は以下のようなものだ。
「ボディピアスや金属ネックチェーンの形の宝飾品類の着用は、競技中は禁止される。スタート前に検査される場合がある」
レースディレクターは、この規則は、ドライバーがアクシデントの際に素早くマシンから脱出することを妨げないためなど、安全のためにあると説明している。
しかしオーストラリアGP決勝でのハミルトンは、通常どおり、両耳と鼻にピアスをしたまま臨んだ。
レース後に理由を聞かれたハミルトンは、「これを外すつもりはない」と断言した。
「これは個人的な問題だと思う。人は自分らしくあることを認められるべきだ」
「外せないものもある。(右耳のピアスを指しながら)これは文字どおり外せないんだ。溶接してあるから、切断するしかない。だからこのままにしておくよ」
『Sky Sports』によると、FIAはドライバーたちに猶予期間を与える見込みで、数戦後にハミルトンの姿勢が変わっていなければ、なんらかのペナルティを科すかどうかを検討するということだ。
この規則はハミルトンがF1にデビューする前に導入されたものだ。
「ずっと昔からあるルールだ。僕がF1にデビューしてから、この規則はずっとある」とハミルトン。
「だから別に何かが変わったわけじゃない。来週はジュエリーの数を増やそうかな」