isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
まーささんによる「上半期の恋愛占い」、星乃せいこさんによる「2022年の運勢グラフ」も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
「上半期恋愛占い」「年間運勢グラフ」はこちら 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
改めて人生が始まっていく
今週のおひつじ座は、かなしみが出口の方から誘いだされていくような星回り。
『地下水のやうなかなしみリラ満ちる』(田中亜美)という句のごとし。リラはライラックの別名で、その花言葉は「思い出」。長い時間をかけてこころを侵食してきたかなしみを、香り豊かでどこか涼やかな印象を与えるリラの花が、まるで誘いだすようにあたりの空間を満たしていたのでしょう。
「かなしみ」というと、何かネガティブなことのように思われる人もいるとは思いますが、人は「かなしみ」を深く体験することを通して初めて、みずからの人生を真の意味で始めていけるのだと思います。
今週のあなたもまた、今このタイミングでなら受け入れられるであろう、自身の過去やその背景に横たわるかなしみを実感していくことができるかも知れません。
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空気との付き合い方革命
今週のおうし座は、特定の関係や場所や役割に自分を縛らせるのではなく、より包括的な生活デザインを求めていこうとするような星回り。
日本人というのはとかく「浮く」という言葉にある種の根源的不安を感じるようにできているものですが、この世は流体だらけのまさに“浮世”であって、やはり浮いて生きていくことがもっともふさわしい場所でもあります。
まだこの世のどこにもないユートピアではあるものの、水と光と宇宙と相互作用するためのテクノロジーによってエネルギーの最適な置換が選択される浮遊都市は、技術的にも、居住性や経済性の面でも実現可能なアイデアであることがわかっているのです。
今週のあなたもまた、常識や固定観念をいったん脇に置き、流体だらけのこの世界にふさわしい生き方というものを構想してみるといいでしょう。
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甘美な夢の喪失
今週のふたご座は、降りかかる空白や余白と、丁寧に対峙していこうとするような星回り。
『もう勤めなくていいと桜咲く』(今瀬剛一)という句のごとし。前書きには「退職」とあります。作者は長年高校で教鞭を振るってきた人であり、咲いている桜を観つつも、どこかで「もう勤めなくていい」という内面の声を聞いたのでしょう。
いささか古めかしさを感じはすれど、単に苦役から解放された喜びばかりでなく、ある種の鎮魂への祈りや、生き延びてしまった者の戸惑いが見え隠れしているようにも感じられてきます。
今週のあなたもまた、知らず知らずのうちに自身の両肩にのせていた重荷を、おろしていくことになっていくかも知れません。
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霊感を出待ちする
今週のかに座は、怠惰に磨きをかけながら、インスピレーションがやって来るのを待っているような星回り。
現代の哲学者が仕事机で、書斎で哲学するのに対して、古代の哲学者は庭園で、市場で、見知らぬ道ばたで哲学していたという明瞭な違いがあり、そして後者はしばしば多くの時間を寝て過ごしていたために、人びとの目には怠惰に映ったものでした。
ただそれは、霊感というものが水平線の向こう側からやってくるものであることをよく知っていたからであって、彼らはただ寝ていたのではなく、思想を待っていたのだと言えます。
今週のあなたもまた、そんな古代の哲学たちを存分に見習ってみるといいでしょう。
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無常と永遠のはざまで
今週のしし座は、過ぎ去った日々との隔たりと繋がりとを、同時に感じていくような星回り。
『遅き日のつもりて遠きむかし哉』(与謝蕪村)という句のごとし。暮れそうで暮れきらぬ頃合いの気分はえも言われぬ不思議なものですが、特にすっかり咲ききった桜の花と薄明かりの空が重なって、桃色一色に染まるときなどは、どこか懐かしい場所へ時空が繋がっているような気になります。
作者もまた、やはり同じような薄明のなかで、こうして1日1日がつもり重なっては、かつて在りし日々がいつしか遠い昔となってしまったのだという実感が不意に湧いてきたのでしょう。
今週のあなたもまた、何か大切なものを失ってしまった喪失感とは裏腹に、知らず知らずのうちに別の何かを受け継いでいたことを実感していくでしょう。
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よりよき幻影を求めて
今週のおとめ座は、「2匹の魚」という舞台劇をみずから上演していくような星回り。
西洋では古くから魚はキリスト教のシンボルであり、「大魚に呑み込まれる」というアレゴリーもまた、エデンの湿った幸福を象徴するものの1つ。実際の現実では、それはしばしば人生に傷を負った恋人として現れ、彼らはあなたに現実的な助けを必要としながらも、同時に霊的な救済を申し出てくるのです。
そうした申し出は大変魅力的に映りますから、たいていの場合は喜んで相手に呑み込まれ、相手とあなたは、さながら互いにみずからの幻影を投影しあう2匹の魚のような関係に陥っていくことでしょう。
これは今週のあなたがハマり込みやすい、元型的なパターンに対する言及であり、そこであなたは「聖なる救い主」か「受難の犠牲者」のいずれかの役割、ないし両方の役割を交代がてら演じていくことになるはずです。
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気遣いからの回復
今週のてんびん座は、個人の魂を明確に際立たせていくための儀式に臨んでいくような星回り。
『目つむるとおのれ漂ふ花疲』(森川喜美子)という句のごとし。「花疲(はなづかれ)」とは、花見を終えて家路についたときや、帰宅後に感じる物憂く気だるい疲れのことで、ある種の放心状態のようなものとも言えるかもしれません。
てんびん座の人たちというのは、そうした気遣いの均等な配分に特に神経をつかう傾向が強く、ついつい自分が置いてけぼりになってしまうもの。その意味で、掲句に詠まれたような「おのれ漂う」体験とは、過剰になってしまった気遣いを丁寧に解除していく回復プロセスなのだとも言えます。
今週のあなたもまた、自分のなかの無意識的な不快感や無力感を取り去っていく時間を、確保していきたいところです。
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光に通じる道のほうへ
今週のさそり座は、“内なる太陽”が本来ふさわしい自分の居場所を見つけていくような星回り。
いぜん読売新聞の「家庭とくらし欄」に、堀口智美さんという小学3年生の子どもの作品として、次のような『光の国』という詩が掲載されていました。
「スイミングのかえりに/あくびをしたら/なみだが出てしまいました そうしたら/なみだで/車やしんごうの光がにじんで 光の国にいるみたいでした 光いがいは/何も見えませんでした そこが自分だけしか見えない/せかいでした」
私たちは誰しもがこうした子どものような心を表現する衝動を、大人としての人格の背後に隠し持っていますが、こうした謎の直接的体験について言葉にできた稀有な作品に触れるとき、そうした衝動がまるで戯れのなかで発散され、解消されて、透明になっていくのを感じることができるはずです。
今週のあなたもまた、内なる太陽がいきいきとよみがえっていくのを感じることができるかもしれません。
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でっかくくくればお友達
今週のいて座は、頑なで排他的なリアリティを突破していこうとするような星回り。
『潜りゆく馬手貝(まてがい)すつと立つ』(えのもとゆみ)という句のごとし。浅瀬から水底へと潜っていく馬手貝の姿勢が、初めは斜めだったものが、すっと垂直になった瞬間が捉えられている訳ですが、なにかここには自然の奥深くに秘められた神々しい意志のようなものが感じられます。
作者の自然に対する深い敬意が、そうした瞬間を捉えることを可能にしたのでしょう。ここでは、すべての生命とのつながりの感覚を通じて、自身と類似性によって結びついた地上のそれとは別種の“家族”を見つけているのだとも言えます。
今週のあなたもまた、いつも以上に常識の枠をとっぱらって、友情や感情的な共感の輪を広げていくことができるはず。
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創造の海を泳ぐ
今週のやぎ座は、みずからの手で美しい夢を紡いでいこうとするような星回り。
泉鏡花の小説『龍潭譚(りゅうたんだん)』の中に、「あまりのうつくしさに恐ろしくなりて」という言葉があります。ある種の幻覚体験と言える訳ですが、これは伊藤若冲の日本画『雪中錦鶏図』で表されているものとも通底するものがあるように思います。
もしこの絵の空間に本当に入り込んでしまったなら、そこには何か身の毛のよだつような恐ろしいドラマが待っている気もする。ただ、目を離した次の瞬間には、雪に空いていた穴はふさがっていて、もう2度と見れないかも知れない。そんな風に感じさせる不思議さがこの絵にはあるのです。
今週のあなたもまた、ひとたび紡げば取返しのつかない形で自分に属することになるアイデアや考えをアウトプットしていくことになるかも知れません。
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いかにならう
今週のみずがめ座は、斬新な方法で自身を刷新していこうとするような星回り。
やっと巡ってきた穏やかな春を惜しむ「春行く/行く春」を歌に詠む伝統は、和歌以来の伝統ではありますが、『烏賊(いか)に触るる指先や春行くこころ』(中塚一碧楼)は、烏賊の感触との取り合わせが斬新な一句。
触覚ということの神秘性について、ルドルフ・シュタイナーは「もし人間が触覚というものを備えていなかったなら、人間は神的感情を持つことはなかったでしょう」とまで述べています。触覚はほかのあらゆる感覚の無意識的基盤の役割を果たしており、人はそれを通してみずからが浸っている空間の移ろいを、まさに直接的に感じ取っていくことができるからです。
今週のあなたもまた、言葉や勉強によって自身の改革をはかろうとするのではなく、より本能的で原始的な回路を使って自身を刷新していくべし。
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カオスに振り切れる
今週のうお座は、互いに活力を与えたり与えられたりしていくような星回り。
哲学者メルロ=ポンティは、複雑な様相を呈する諸関係の集合としての身体性について論じた『見えるものと見えないもの』のなかで強調しているように、われわれは何かに触れるという行為のなかで必ずやその何かに触れられているのであり、その意味で、われわれは働きかけられることなしに働きかけることはできないのです。
「それは見る身体への見えるものの巻きつきであり、触れる身体への触れうるものの巻きつきであって、それはとりわけ、身体が自分自身を見、事物を見、それに触れる自分自身に触れるときに明らかになるのだが、かくして同時的に、触れえるものとしてそれは事物のなかに降下するのだ」
今週のあなたもまた、一方的な接触で誰かや対象をいじっていくのではなくて、触れることによって自分もまた多大な影響を受けることを受け入れていくことがテーマとなっていくでしょう。
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