2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2戦決勝が富士スピードウェイ行われ、野尻智紀(TEAM MUGEN)がポール・トゥ・ウィンを飾った。2位に入ったのは第1戦覇者の平川亮(carenex TEAM IMPUL)。前日とは野尻と立場を入れ替えての直接対決となったが、第2戦は野尻に軍配が上がり、2位に続いた。3位には宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が入り、スーパーフォーミュラで自身初となる表彰台を獲得している。
平川の背後には三宅淳詞(TEAM GOH)が迫り、コカ・コーラコーナーではアウト側から平川に襲い掛かかるが、平川は冷静にポジションをキープ。そのまま集団が一気になだれ込んでいくが、最後尾スタートから大幅ポジションアップを果たしていた松下信治(B-Max Racing Team)がダンロップコーナーで牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と接触。牧野はコース上にストップしてしまい、先頭の野尻が2周目に入ったところでセーフティカー(SC)が導入された。
KCMGはスムーズなタイヤ交換を見せたものの、後ろからピットに入ってくる車両がファーストピットレーンを通過するのを待つことになりタイムロス。この影響で可夢偉はジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)と大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)にポジションを奪われるかたちに。
その野尻は25周を終えてピットイン。ピットでの停止時間は7.3秒と、carenex TEAM IMPULよりもわずかに時間がかかるも、平川の前でコースに復帰する。2台の差は約1.6秒。野尻は冷静に平川とのギャップをはかりながら、タイヤを温めていくと、アウトラップでポジションを守りきることに成功した。
その後、26周目に坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、29周目に関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)がピットへ向かったことで、野尻は見た目上でもトップ浮上。終盤の約10周は、後続とのギャップをコントロールしているかのような安定ぶりを見せ、ファイナルラップは温存させていたOTSを点滅させながらドライブ。平川との1.659秒差をキープしてトップチェッカーを受けた。タイヤ交換のタイミングなど、前日とは立場が逆転した平川とのバトルを制し、野尻が今季初優勝を飾った。2位の平川に続いた宮田は、前の2人に離されず、野尻から2.494秒差でチェッカー。フル参戦2年目にして自身初のスーパーフォーミュラ表彰台を獲得した。