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外に繋がれ放置された犬、絡まったロープを解くため脚を噛み続けて3本脚になるも新たな飼い主のもとで幸せに(米)

2022年04月09日 04:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

飼い主によって外に繋がれたまま放置されていた犬(画像は『People.com 2021年10月1日付「Michigan Dog Who Chewed Off Her Leg to Escape Neglect Is Searching for Dedicated Support」(CREDIT: ANIMAL CONTROL OFFICERS DESI SAGE & ABBE BALDERSTONE)』のスクリーンショット)
ペットの幸せは飼い主に左右されるといっても過言ではないが昨年、アメリカで飼い主に飼育放棄され外に繋がれっぱなしの犬がいた。繋いでいたロープは犬の脚に絡まり、苦痛から逃れようとした犬はロープを解くため自らの脚を噛み続けていたという。『The Mirror』『People.com』などが伝えている。

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昨年8月、米ミシガン州サギノー郡のある家で飼われていた犬が動物管理局「Saginaw County Animal Care and Control」によって保護された。その地域を配達ルートにしていた郵便局員が、裏庭に繋がれ苦しそうにしている犬に気づいて通報したという。

保護された犬は1歳ほどの雌のアメリカン・ピット・ブル・テリアで、“ベラ(Bella)”という名前だと判明した。飼い主は餌も水も与えず、裏庭に繋ぎっぱなしにしたままベラを放置していたという。ベラを保護した動物管理官のデシー・セージ氏(Desi Sage)によると、後ろ脚には繋がれていたロープが絡まり、それを解こうと必死に自分の脚を噛み続けていたことからベラの左の後ろ脚はすでに失われた状態だったそうだ。

セージ氏は「その日、裏庭に入ってベラを見た時は想像を絶するような状態に胸が締めつけられる思いでした。でもベラは命を落としてもおかしくない状況を乗り越えることができたのです」と語っている。そして地元メディア『MLive.com』が今年1月に伝えた内容によると、ベラが保護された翌月に当時の飼い主はベラの所有権を放棄したそうだ。

動物病院で脚の治療を受けたベラだったが、その心の傷は深い様子だった。トラウマを抱えたままでは新しい飼い主を見つけることが難しいこともあり、ユタ州カナブにある犬のリハビリを専門とする殺処分ゼロの動物保護施設「Best Friends Animal Sanctuary」で世話されることになった。

そんなベラのリハビリは順調に進み、徐々に社交的な性格を見せるようになったという。さらにベラの悲劇はSNSで話題となり、引き取りたいという人が次々と名乗り出てきた。そして今年2月、イリノイ州ロックポートに住むキム・ディエルさん(Kim Diehl)とジェイソン・リディングさん(Jason Reding)夫妻がベラを家族の一員として迎え入れた。


夫妻は以前飼っていたピットブルを高齢で亡くした後、新たに家族となる犬を探していたそうだ。キムさんは「私たちはベラがダメになるくらいとことん甘やかすつもりです」と語っている。夫妻は今年の3月24日にベラをイリノイ州の自宅に連れて帰ったが、奇しくもその日はベラを虐待した元の飼い主が動物虐待の罪で起訴された日と同じだった。


ベラは現在、暖かいベッドで眠り、夫妻からたくさんの愛情を受けて幸せな日々を過ごしているという。

画像は『People.com 2021年10月1日付「Michigan Dog Who Chewed Off Her Leg to Escape Neglect Is Searching for Dedicated Support」(CREDIT: ANIMAL CONTROL OFFICERS DESI SAGE & ABBE BALDERSTONE)、2022年4月4日付「Pit Bull Who Chewed Off Leg to Escape Neglect Finds Loving Home: ‘We Intend to Spoil Her Rotten’」(CREDIT: COURTESY BEST FRIENDS ANIMAL SANCTUARY)』『The Mirror 2022年4月6日付「Dog who gnawed off own leg to desperately save herself finds forever home」(Image: bestfriends.org)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)