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モテ服へのアンチテーゼ、吉田岳史が新ブランド「ベリッシマ」立ち上げ

2022年04月07日 18:02  Fashionsnap.com

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「アドーア(ADORE)」でデザイナーを務めた吉田岳史が、新ブランド「ベリッシマ(Vellissima)」を立ち上げた。ランドコンセプトに「Graceful Tension, Graceful Relax」を掲げ、エレガンスと程良いリラックス感が同居したアイテムを2022年秋冬シーズンから展開する。

 吉田がベリッシマを立ち上げたのは、周囲の女性たちが「本当に着たいと思う服がない」と困っていることに気づいたことがきっかけ。「『モテ服』という言葉があるように、日本のアパレルブランドは他人からどう見られるかを意識しすぎている」と感じていたこともあり、「モテないかもしれないけど着た人の気分が上がる服を作りたい」という想いからブランドを立ち上げた。
 ブランド名の由来は、イタリア語で「最高に美しい女性」を意味する「bellissima」。吉田が「女性に自信を持ってほしい」という想いを込めた言葉に、ブランドのテーマカラーであるパープルを表すイタリア語「viola」を組み合わせた。
 2022年秋冬コレクションのテーマには「I AM WHAT I AM」を設定。吉田自身が好きだと語り「他人の目線を気にせずに自分らしい服を着る」というブランド創立の考えに通じる一文を最初のコレクションテーマに設定した。

 ファーストコレクションでは、テーマカラーのパープルを取り入れたニットやブラウス、コートのほか、パープルと相性が良いカラーリングのスカートやパンツなど、計13型を展開。吉田が「5時からシリーズ」と呼称するアイテム群は、オーストリッチ(ダチョウ)の羽をあしらい、取り外し可能になっている。「仕事中は羽を外して、仕事が終わったら取り付けてパーティへ向かう」という「17時から華やげる服」を目指した。吉田は「9時5時というのはバブル時代の考え方だけど、今でも仕事後に着飾って出かけても良いと思う。人間、未来のことは分からないから一分一秒を大事にする人の背中を押せたら」と語った。

 今後は、海外にも目を向けている。吉田は「良いと感じてくれる地球上の全ての人にベリッシマの服を届けたい」とコメントしており、インターネットを通して世界中からオーダーを受けつけることができるプラットフォーム構築を目標にしているという。

■Vellissima公式サイト