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“赤虎”“白虎”が初走行。次世代を見据えたスーパーフォーミュラの開発テストが富士で始まる

2022年04月07日 12:40  AUTOSPORT web

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富士スピードウェイで開発テストを行うダラーラSF19のテストカー
4月6~7日、静岡県の富士スピードウェイで、全日本スーパーフォーミュラ選手権の開発テストが実施されている。通称“赤虎”“白虎”と呼ばれる2台のダラーラSF19開発テストカーが開発ドライバーの石浦宏明と塚越広大の手によってドライブされ、空力やタイヤ、燃料など、次世代フォーミュラカーに向けた幅広いテストが行われている。

 スーパーフォーミュラのプロモーターであるJRP(日本レースプロモーション)は、『SUPER FORMULA NEXT50』と題し、この先の50年に向けたさまざまな取り組みを行っている。

 そのなかのモビリティに関する部分では、『カーボンニュートラルの実現に向けた「素材」「タイヤ」「燃料」の実験』、『ドライバーの力が最大限引き出せるエアロダイナミクスの改善』、『エンターテイメントの魅力向上に繋がる車両開発』の3つのテーマで技術開発を進めていくとし、具体的には2022年の各レースイベントの前後で、トヨタエンジンとホンダエンジンを搭載する2台のテストカーにより、各領域における開発テストを行っていく。

 第1・2戦に先立つこの2日間は、2台のテストカーにおける最初のテストとなった。両日とも午前・午後に1セッションずつ、計7時間のセッションが設けられている。

 なお、公式通知のタイムテーブル上では、“SF23テスト専有”とセッション名が記されている。テストに使用されるのは現在もシリーズで使用されているダラーラSF19だが、2023年以降に向けた開発テスト車両であることから、一部関係者の間ではSF23という通称名で呼ばれているようだ。

 開発テストのオペレーションは、現在参戦しているチームが持ち回りで担当するようで、今回の富士ではトヨタエンジン搭載の赤虎がKONDO RACING、ホンダエンジン搭載の白虎はThreeBond Drago CORSEがオペレーションを担い、そこにそれぞれTCD、HRCのスタッフが加わる形となっている。

 2台のテストカーは大きなトラブルもなく、順調に走行を重ねている。テスト初日は、ウイング角を寝かすなどしてダウンフォースを削った状態での走行試験が行われていたようだ。また、サイドウォールにグリーンのマーキングがされたヨコハマのタイヤもテストされている。

 テスト2日目には、新燃料を用いたテスト走行が行われているようで、ピット周辺には従来の燃料とは異なる甘い匂いも漂っている。

 このあと、2日目午後のセッション終了後には、テストを担当したふたりのドライバー、およびSF NEXT50 テクニカル・ディレクターを務める永井洋治氏らが、メディアの前でテスト内容についてコメントする予定となっている。

■2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権レース&開発テストスケジュール
Round開催サーキットレース日程テスト日程第1・2戦富士スピードウェイ4月9~10日4月6~7日第3戦鈴鹿サーキット4月24~24日4月25~26日第4戦オートポリス5月21~22日5月18~19日第5戦スポーツランドSUGO6月18~19日6月20~21日第6戦富士スピードウェイ7月16~17日7月18~19日第7・8戦モビリティリゾートもてぎ8月20~21日8月17~18日第9・10戦鈴鹿サーキット10月29~30日10月26~27日