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イェーライトがグラフィックデザイナー佐々木俊の作品をあしらった新作を発表、ナイキの古着Tシャツをカスタマイズ

2022年04月07日 11:02  Fashionsnap.com

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河村慶太と井村美智子が手掛ける「イェーライト(YEAH RIGHT!!)」が、紅白歌合戦のロゴデザインを手掛けたグラフィックデザイナー兼アートディレクターの佐々木俊が描き下ろしたグラフィックをあしらった新作を発表した。2022年秋冬コレクションで展開する。

 イェーライトは、文化服装学院で出会った河村と井村が2005年に設立。古着・ヴィンテージの生地を裁断、再構築したクラフト感のある服づくりを続けてきた。
 河村と佐々木は、河村がイェーライトとは別に手掛ける陶器ブランド「トーキー(TALKY)」での活動を通じて知り合い、交流をスタート。河村が佐々木に声を掛け、グラフィックの作成を依頼した。2022年秋冬コレクションでは、ペイズリー柄の古着生地の上にグラフィックをプリントしたシャツなど、佐々木の3種類のグラフィックをあしらったアイテムをラインナップする。

 また、佐々木はイェーライトが4シーズンほど続けている、一般からの応募の中からルックのモデルを決めるプロジェクトにも応募。2022年秋冬コレクションのルックに登場しており、佐々木の自宅に服を持ち込みその場でスタイリングし、ルック撮影を行ったという。ルックにはそのほか、イェーライトでスタイリストを務める二宮ちえに憧れて大阪から上京した女性など、イェーライトに思い入れの強い人物8人を選抜。各人の自宅やよく行くスポットなど、自然な表情を写真に残せる場所に出向き撮影を行った。

2022年秋冬コレクションのテーマは、「RE:MIX」。新しい生地に古着の生地を組み合わせたシャツのほか、パンツの股下部分を切り取り、別のパンツの生地を組み合わせたアイテムなど「デザインの過程で寄り道をしながら、足し算と引き算もミックスした服づくり」を意識したコレクションを製作した。

 イェーライトは10年以上にわたり古着を組み合わせたアイテムを展開しているが、近年は古着ブームの影響もあり古着の価格が高騰。「リーバイス(Levi's®)」の「501®」や軍モノ古着は数を確保するのが難しくなっているという。それらに代わりボリュームゾーンになっているのが「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(adidas)」のTシャツだ。ブランドの古着Tシャツをリメイクしたアイテムは顧客からの評判もよく、売れ行きは好調だという。また、イェーライトでは壁にアートを描く感覚で古着の上にデザインをのせる手法を「ファブリックグラフィティ」と呼称し、3年ほど継続してアイテムを製作。2022年秋冬コレクションでは、ナイキのTシャツの上に佐々木のグラフィックをあしらった「ファブリックグラフィティ」ワンピースを展開する。

 河村は今後について「何かを決めると他の選択肢がなくなってしまうので、あらゆる可能性をもたせるためにあえて何も決めていない」と自由なモノづくりを続ける姿勢を示しつつ「オーダーの際に価格帯に幅を設けて、僕がその中で好きに古着を選んで組み合わせる。価格は受け取り時のお楽しみ、みたいなものもやってみたい」と笑いながらこれからの展望を語った。

■YEAH RIGHT!!公式サイト