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《千葉・鴨川》夫の胸を包丁で刺した容疑で逮捕された妻、おしどり夫婦だからこそ起きた“殺意なき”犯行

2022年03月26日 05:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

事件のあったB容疑者らが住む一軒家

「事件は日曜日の夜、ウトウトしていたときなので、声などはまったく聞こえませんでした。気がついたときには、救急車が来ていた。仲のいい夫婦だったのに……」(近所の住民)

 20日の夜9時15分ごろ、千葉県鴨川市のある一軒家で事件が発生した。運送会社勤務で50代の夫Aさんの右胸を、妻で自営業のB容疑者(50)が包丁で刺したのだ。

胸を刺された夫は全身血まみれ

「事件は一軒家の1階で起きた。2階にいた子どもがトラブルに気づいて1階に降りると、全身血まみれになった父親を発見して通報。千葉県警鴨川署の署員が現場に駆けつけ、B容疑者を殺人未遂の現行犯で逮捕しました。病院に搬送された夫は、幸いにも命に別状がなかった」(地元紙社会部記者)

 警察の取り調べに対してB容疑者は、

「私が刺したことに間違いはありません」

 と犯行を全面的に認めている。

 夫婦にいったい何があったというのか--。

 Aさん一家は、妻のB容疑者と20歳前後の長女、中学生の長男の4人家族。6年ほど前に同じ鴨川市内から引っ越してきた。近所の主婦によると、

「ご主人も奥さまも、きちんと挨拶をしてくれるし、とても愛想がよくて明るいご夫婦ですよ。ふたりとも社交的で、友だちを頻繁に招いて庭でバーベキューをやっていました」

 前出の住民もこう話す。

「夫婦仲だけではなく、親子関係もよかった。旅行好きで、全国各地へ一家揃って出かけていましたね。厳島神社に行ったときなどは、『赤福』のお土産を買ってきてくれ、近所に配っていました」

なんでも言い合える“おしどり夫婦”

 夫のAさんは千葉県出身で、トレーラーの運転手をしていた。B容疑者も夫と同じ千葉出身、自宅から1.5キロほど離れたところで居酒屋を切り盛りしていた。

「ここらは昔、飲み屋街だったんだけど、いまは廃れちゃってね。でもあの居酒屋だけは繁盛していた。店が入っているビルも、コロナ前には6軒ぐらいやっていたんだけど、いまじゃあの店を入れて2軒だけ。Bさんは年齢よりずっと若々しく見えるし、朗らかで気持ちがいい人。昼間からカラオケをやっていて、若いお客さんたちで賑わっていたよ」(近所の住民)

 容疑者は以前、別の業種の自営業をやっていたが、

「うまくいかなくなって、居酒屋をやるようになったみたい。それにしても、こんな時期によくやっていたほうだと思うよ」(別の近所の住民)

 悪い噂ひとつない容疑者がなぜ夫を刺してしまったのか? 捜査関係者が、次のように語る。

「事件直前は夫婦ふたりで外出して飲食店で飲んでいたが、帰宅途中に口論になった。自宅に到着してもふたりの口論は収まらず、その果てに妻が夫を刺してしまった。B容疑者は酒も入っていたし、事件直後で興奮していたため“夫婦喧嘩の原因はよく覚えていないが、殺すつもりはなかった”と反省しています」

 不倫や金銭問題などのような夫婦間に大きな問題はなかったようで、

「なんでも言い合えるような仲睦まじい夫婦。それゆえに、夫の何気ない発言が容疑者の琴線に触れてしまった可能性があります」(同・捜査関係者)

 夫の傷は数センチ程度で、肺までは届いていない。全治2週間程度のものなので、回復を待ってから捜査を続けることになるという。

 前出の社会部記者からはこんな話も。

「夫が被害届を提出することはないでしょう。そうなると、容疑者が不起訴になることも十分に考えられます」

 容疑者が切り盛りする居酒屋の店先には、こんな紙が貼られていた。

《まんえん防止条例解除に伴う22日からの通常営業》

 居酒屋が通常営業できるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。