なにわ男子 藤原丈一郎、笑いのセンスと抜群のトーク力　冠ラジオ番組、始球式……広がる活躍の場

　ラジオ番組『関西ジャニーズJr.のバリバリサウンド』（FM大阪）から大橋和也、高橋恭平と共に3月末での卒業を発表したなにわ男子 藤原丈一郎が、同局にて4月4日から新番組『藤原丈一郎のなにわんだふるラジオ』をスタートする。熱心なオリックス・バファローズファンでも知られ、そのひたむきな想いから活躍の幅を広げている藤原の魅力について考察してみたい。

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■バランスの良さに定評がある絶妙なトークスキル

　ファンにとってリアルな恋愛の対象として捉えてしまう、ジャニーズきっての“リアコ枠”とも言われている藤原。大きな瞳が印象的な正統派アイドルのルックスを持つ、グループ内の最年長メンバーである。藤原は入所からデビューまでの期間がジャニーズ事務所最長の17年9カ月と下積み時代が長く、一時は就職活動をしていたこともファンの間では有名だ。

　藤原は、ジャニーズJr.時代に関ジャニ∞、ジャニーズWESTら先輩のバックを務めた経験も多く、彼らの背中を見ながらエンターテインメントとはなんたるかを人一倍吸収してきた。当時からお笑いを愛し、自ら漫才の台本を手がけ、室龍太、草間リチャード敬太（Aぇ! group）と3人で結成したユニット“YOUたち”の漫才がお笑いのプロである芸人たちからも絶賛されるなど、卓越した笑いのセンスを持つ。彼の魅力はお笑いだけにとどまらず、絶妙なトークスキルを併せ持つところだ。チョイスするワードやテンポ、トークの流れを読みながらタイミング良く発するコメントが彼の持ち味である。それはライブのMCや、グループの公式YouTubeチャンネルの企画でも感じることができる。

　グループ内でメインとなってMCを仕切るのは西畑大吾であるが、ムードメーカーの大橋和也、可愛いビジュアルと辛口のギャップが魅力の大西流星らのコメントを回収していきながら、長尾謙杜、道枝駿佑、高橋恭平にもバランス良く発言を促すなど、常に全体を俯瞰で見るいわゆる“裏回し”的な役を担っているのが藤原である。関西で言うところの“しゃべくり”が達者なだけでなく、それをいかにグループの評価にフィードバックし、メンバーを輝かせることができるかにこだわっているのが藤原の美学だ。

　今回の新番組への抜擢も、藤原のトーク力が大きく評価された結果であるように思う。

■野球に対する愛情でつかむ幅広い活躍の場

　自他共に認める、芸能界屈指のオリックスファンである藤原は、これまでもことあるごとにチームへの愛をアピールしてきた。子どもの頃からチームを応援してきた藤原の想いは、やがて自身の仕事の幅を広げることに繋がっていく。

　球団直営店にて3月下旬発売の「Buffaloes パーフェクトガイド2022」では、藤原は同世代の宗佑磨選手と対談し、リーグ優勝に関するエピソードや今シーズンへの想いを熱く語っているという。対談した日の翌日が藤原の誕生日ということもあり、藤原の名前と“728”のナンバーが入ったタオルが宗選手からプレゼントされた。さらには、本拠地開幕戦となる3月29日の京セラドーム大阪での東北楽天ゴールデンイーグルス戦で、藤原が始球式を行うことがサプライズ発表された。このサプライズに藤原は大感激し、興奮した様子で喜びをかみしめていた。

　それに先駆け、22日には『ナイツ ザ・ラジオショー』（ニッポン放送）にスペシャルゲストとして出演。藤原は「仕事が夜からだとデーゲームを見に行けると思う」「小学生の頃からオリックスファン」とエピソードを披露したほか、今シーズンの優勝への期待についても語った。なにわ男子メンバーにはオリックスファンがいないと明かしたうえで「野球の話は事務所のおじさんとしゃべっている」と告白。また、ライブの時には野球のユニフォームを着てくれているファンもいると明かし、藤原の持ち味とキャラクターにぴったりとはまる“笑い”と“野球”を融合させ、番組を盛り上げた。さらに、プロ野球中継番組『ニッポン放送ショウアップナイター』を盛り上げる「チームショウアップ」のメンバーとなる委嘱状を渡されると、「大先輩の中居（正広）さんもいるので、なにわ男子も番組を通じて盛り上げます」と喜びを語った。また始球式への意気込みを聞かれると「絶対ストライク目指して頑張ります」と力強くアピール。

　ダンスや歌に加え、自身が得意とするお笑いを通じてトークセンスを磨いたことによる冠ラジオ番組の抜擢や、野球の知識を生かせるスポーツ関連の番組出演など、“好き”を極めることで活躍の幅を広げている藤原。ジャニーズJr.時代から、そしてデビュー後も仕事に対して真摯に向き合い、研鑽を積んでいることが現在の活躍に繋がっているように思う。何より、彼の真っ直ぐでひたむきな佇まいが多くの人から愛される所以だろう。今後もトーク番組やスポーツ番組などマルチに活躍できるアイドルとしてさらなる飛躍を期待したい。（北村由起）