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SixTONES、ライブでこそ体感できる楽曲とパフォーマンスが放つ熱量 一度見たら忘れられないインパクトと中毒性

2022年03月19日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

SixTONES

 SixTONES公式YouTubeに公開されている『RAM-PAM-PAM (FocusCam @ Marine Messe Fukuoka “TrackONE -IMPACT-“)』が、2月下旬に再生回数1000万回を突破した。


(関連:【動画あり】SixTONES、ライブパフォーマンスの強み


 また『「Special Order」 from LIVE DVD/Blu-ray「on eST」(2021.06.07 YOKOHAMA ARENA)』も、現在までに980万回再生を記録するなど、1000万回に迫る勢いで伸び続けている(2022年3月18日現在)。この2曲に共通するのは、ライブで盛り上がる楽曲であるということ。現在、全国アリーナツアー『Feel da CITY』の真っ最中のSixTONES。今回は彼らのライブでこそ見たいパフォーマンス、盛り上がる楽曲に注目してみたい。


 冒頭で紹介した「RAM-PAM-PAM」はSixTONESがデビューする以前、2019年上演の舞台『少年たち To be!』で初披露されたオリジナル曲で、ジャニーズJr.時代から応援してきたファンにとってはお馴染みの一曲。2019年開催のライブツアー『Rough”xxxxxx”』をはじめ、同年11月11日放送『Love music』(フジテレビ系)に出演した際にもスタジオライブで披露された。また、記念すべき1stアルバム『1ST』初回盤A原石盤にも収録。デビューツアー『TrackONE -IMPACT-』の序盤で披露されたように、会場のボルテージを一気に上げるキラーチューンだ。


 本楽曲は、サビパートで見せる大胆で攻めた振り付けが特徴で、ボトムスのウエスト部分を掴んでインナーをチラ見せする、一度見たら忘れられない、インパクトがある刺激的なパフォーマンス。大胆なファーづかいや上下柄のセットアップ、ギラギラとした光を放つデコラティブなジャケットと、それぞれ個性的な衣装に身を包んだ6人。パワフルな中にも、クールさやセクシーさを放ち、大胆な振り付けではあるが下品にならない絶妙なバランスを保つ。これがジャニーズJr.時代に発表されたという事実に驚いた人も少なくないだろう。


 同じく『1ST』に収録された「Special Order」は、アルバムを提げて行われたライブツアー『on eST』でも披露されたほか、同ツアーのライブDVD、Blu-rayの発売に先駆けてYouTubeで先行公開された。


 イントロからアフリカなどのエスノミュージックを彷彿とさせる力強い音の連なり。歌詞に綴られたどこかヒリヒリとした世界観を、バタバタというブレードスラップ音が盛り立てる。ジェシーが雄叫びをあげるようにして楽曲の世界へと引き込み、Aメロは髙地優吾。続く森本慎太郎が歌声をしっかり響かせジェシーへ。一段、また一段とギアをあげるようにして迫力を増していく。京本大我、松村北斗のハモリが響き渡ると、今度は田中樹のひときわ熱を込めた歌唱でさらに激しさを増していく。


 今年2月に、4回に渡ってSixTONESを特集した『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)。2月25日深夜の放送回では、1月に行われた『Feel da CITY』横浜公演で披露した「Special Order」をたっぷりと放送した。ゴージャスな装飾がびっしりとあしらわれた衣装を揺らし、赤い照明に照らされ、炎の演出を背にした6人が激しく歌い踊っていた。


 同番組では、ライブの本番に向けたリハーサルの様子も公開された。スタッフから「どうだった?」と聞かれると、「いやーちょっと……」と口を開いた田中に続いて、「ぬるいっすね」と森本。田中も「締まりがないな」と続けるなど厳しい言葉が飛び出した。森本は「このライブ通して楽しいと思ったの『LOUDER』だけだったんで。そこまで気持ちがあがってこなかったんですよね。頭だったり全体通しての“SixTONESのライブに来たな感”を感じなかった」と意見を述べた。「強い曲が少ない」と語るメンバー一同。体力面を考慮したセットリストだったようだが、「やっちゃえばできる」とジェシーは強気だ。


 “SixTONESのライブに来たな”と感じる場面は、人それぞれ違うだろう。バラードで響かせた美声やユニット曲のハーモニーに酔いしれ、ダンスに魅了される。キュートなポップソングもあれば、必死に笑いをこらえたMCパート、ユニークなファンサービスだって外せない。


 SixTONESの“強い曲”ーーより激しくより攻めようと彼らがこだわった楽曲は、時にオーディエンスの心の底に沈み積もった澱や日々の鬱憤を焼き払うかのように響き、パフォーマンスに圧倒された体験や心を揺さぶられた衝撃は、余韻となってしばし響き続ける。


 紹介した2曲も、何もかもを忘れさせるような勢いのある楽曲。語彙力を奪われ、目も耳も、そして心もジャックするような迫力と中毒性がある。地上波の音楽番組で披露される機会がないのは残念だが、6人の歌唱にダンス、フォーメーション、そしてセットリスト、会場のセットに情熱的な照明、オーディエンスの熱気……あらゆる演出が融合したライブでこそ迫力や凄みが発揮される。


 2022年1月5日発売の2ndアルバム『CITY』にも、「WHIP THAT」などのパワフルで刺激的な楽曲が盛り込まれている。ツアーも折り返しに差し掛かるが、SNSのタイムラインに流れてくる興奮冷めやらぬ言葉によって、それらのパフォーマンスで彼らが暴れ回っていたことを知ると胸が躍る。


 前述の『RIDE ON TIME』で、ジェシーが「やっぱり俺たちはライブが好きなんで……まぁデビューできなくてもライブができてたらいっかって会話もしたこともある。一番落ち着くし、ライブが。何してもファンは、見に行きたい、来たいって言って来てくれてるからホームじゃないですか」と語ったほどライブへのこだわりは強い。


 6人のパワフルで繊細で、最高にカッコよくてユニークな姿が、ライブを通してこの先もずっとより多くのファンに届けられることを願うばかりだ。なかなかチケットが取れないという現実はあるものの、百聞は一見に如かず。YouTubeで気になった人は、ぜひ次の機会にチャンスを狙ってみることをお薦めしたい。(柚月裕実)