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ネクタイ80本で作るダウンジャケットも、マリオンヴィンテージが語る古着素材の面白さ

2022年03月17日 19:51  Fashionsnap.com

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石田栄莉子と清水亜樹のデザイナーデュオが手掛ける「マリオンヴィンテージ(MALION VINTAGE)」が、2022-23年秋冬コレクションを初のランウェイショー形式で発表した。同ブランドは、「東京ファッションアワード 2022」の受賞ブランドのひとつだ。

 「SEACRET BASE(秘密基地)」と題したコレクションは、デザイナーの2人が幼い頃に魅かれていたという、両親のクローゼットがインスピレーション源。ジーンズやフィッシャーマンズセーター、ツイードアイテムといった古着を解体し、モダンに再構築した。

 キーアイテムは、ネクタイ約80本をパッチワークしたという、手の込んだダウンジャケットだ。光沢のあるシルクの素材感やミニ丈のドレスとのスタイリングで、ヴィンテージ感と女性らしさを両立する、ブランド“ならでは”のムードに仕上げた。
 目を引くのは、ヘルシーな肌見せの提案。かぎ編みのオールインワンやツイードのビスチェ、レースアップの装飾を加えたボーダーのカットソーなどは、古着素材ならではのカジュアルダウンで、大胆な露出もリアルクローズに落とし込んでいる。

 初のメンズアイテムとして、ネクタイのパッチワークシャツを製作。ウェアと同素材のショルダーバッグやクラッチバッグなども登場した。

 古着を再利用した服はここ数年、サステナブルな視点で語られることが多いが、「古着のアップサイクルにこだわっているというよりは、上質でユニークな生地の良さ、新しいファッションの楽しさを追求する中で、結果的に古着に辿りついている」と独自のポリシーを語った。さらに清水は「父親がタクシー運転手だったので、仕事で付けていたネクタイは、自分の幼い頃の思い出と直結する」と説明。キーマテリアルのひとつにネクタイを選んだ背景を添えた。
村上杏理 (Anri Murakami) 記者 大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。WWDジャパンやFashion Newsの編集・記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、ファッションビル、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションを軸にライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。
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