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ダイハツの新型「アトレー」はキャンプに使える? プロの解答を見る

2022年03月17日 11:31  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
ダイハツ工業の軽バン「アトレー」は、キャンプにも使えるのだろうか? この問いに対するプロの模範解答を「ジャパンキャンピングカーショー2022」で見ることができた。キャンピングカービルダーが手掛けたアトレーベースの軽キャンパーだ。どんな仕上がりなのか、作り手に話を聞きながら確認してきた。


○軽ならでは工夫が満載



「ミニチュアクルーズ アトレー」を手がけたのは、1961年創業の岡モータース。2004年にキャンピングカー部門を立ち上げ、現在はオリジナル車両の開発・販売などにも取り組んでいる。



同社の人気シリーズである「ミニチュアクルーズ」の第3弾としてラインアップに加わったのが、「ミニチュアクルーズ アトレー」だ。同社キャンピングカー事業部係長の岩崎聡さんによれば、基本コンセプトは「ミニチュアクルーズ エブリィのDNAを全て移植すること」だったという。



ミニチュアクルーズの大きな特徴は「ベッドマットのフラット感や寝心地」(以下、カッコ内は岩崎さん)。アトレーでも3層構造のベッドマットを採用している。シートを足元に格納してフラットにする機能をあえて使わず、背もたれだけを倒した状態にして、足元に荷物を置けるよう工夫したそうだ。


「ミニチュアクルーズ アトレー」では「組み家具工法」と呼ばれる手法を採用していることも特徴のひとつとなっている。



「単純に板同士を合わせるのではなく、綺麗に入り込むように組み合わせることで、ビスが緩んでも外れないようになっています。それと、ベースが軽自動車なので、軽く仕上げたいという思いもあります。そこで軽量芯材を使っていますが、どうしても強度が落ちてしまうので、組み家具工法を用いることにより強度を上げているんです」



車両後部のリアスライドアウト式格納庫に収納されるテーブルにもこだわりが感じられる。

「このテーブルはもちろん外でも使えますが、車内でも役立ちます。左右の高耐荷重跳ね上げ式テーブルを上げていただくと、間に乗るように設計されています。車内でのお食事にも使えますが、就寝時にはテーブルに荷物を置くことで足元の空間を広くとることができます。テーブルの表面はメラミンという樹脂で加工し、ハードに5年、10年と使っていただいても大丈夫なように頑丈な設計にしてあります」


○四国八十八箇所巡りでも軽キャンパーが活躍



近年は軽キャンパーの人気が高まっているそうだが、岡モータースの状況を岩崎さんに聞いてみた。



「当社のクルマに関しては2名就寝モデルが多いので、50代くらいからのご夫婦が購入されるケースが多いです。最近は1人旅をされるアクティブな女性も増えているので、『オリーブ』というモデルは女性によく選ばれています」



軽キャンパーで四国八十八箇所巡りを楽しむ人も増えているそうだ。



「大きなキャンピングカーをお持ちの方の中にも、軽キャンパーを追加で購入して四国八十八箇所巡りを楽しんでいる方がいらっしゃいます。道がそんなに広くないところも多いですから、お遍路を楽しむ時は軽キャンパーでという感じで使い分けていらっしゃるようです。軽キャンパーの維持費が安いことも、2台目として選ばれる理由かもしれません」


ベース車両であるアトレーのグレードは「X」(2WDが156.2万円、4WDが171.6万円)と「RS」(2WDが167.2万円、4WDが182.6万円)の2種類。これから軽キャンプを始めたいという人はもちろん、2台目の軽キャンパーとして購入してみるのも楽しそうだ。



安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。twitter:@andYSYK。 この著者の記事一覧はこちら(安藤康之)