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部屋探しの防犯対策で気を付けるべき事は? 不動産情報のプロに聞いてみた

2022年03月15日 11:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
3月を迎え、新生活の準備が始まる時期。これから引っ越しをして一人暮らしを始める人もいるのではないでしょうか? 初めての一人暮らしは不安なことも多いはず……。そこで不動産情報のプロであるアットホームの広報担当、西嶋優理子さんに引っ越し前後にできる防犯対策について聞いてみました。


■内見でセキュリティー面をチェック



アットホームが2021年2月に発表した『不動産のプロが選ぶ!「防犯を気にする人が見るべきポイント 一人暮らし編」ランキング』によると、モニター付きインターホンが1位となりました。


そう聞くと、モニター付きインターホンがあれば安心なのかと思ってしまいますが、西嶋さんによると、その機能を確認しておくことも重要ポイントなのだそう。



「不在時に誰が来たかが分かる録画機能付きのものや、鮮明に来客者が分かるカラーモニターであればより安心できます。オートロックも、有無はもちろん入り口が奥まった場所や暗い場所にないか、オートロック以外の経路で敷地に入れないかも内見時に確認したほうがよいでしょう」



また、意外だったのが、人気の設備でもある宅配ボックスが、実は防犯にもつながるということ。



「通信販売で買ったものなど、郵便受けに入らない郵送物が玄関の前に置き配されると、通りがかりの人に個人情報を知られてしまうため恐れがあります。宅配ボックスや、A4サイズをはみ出さずに投函できる大きめかつ鍵付き郵便受けがあるとプライバシー保護にもつながります」



そのほかにも、鍵の形が複雑でピッキングや複製が難しいディンプルキーの物件を選んだり、内見時や部屋を決める前に、治安が悪そうでないか、夜間が静かすぎないかを自分で確かめたりといったことも大切なのだそう。



また、防音性の高い物件を選ぶと、生活音が周りに聞こえてしまうとトラブルにつながる可能性もあるので、コンクリート造の物件を選ぶという方法もあるようです。

■特に女性は外からの部屋の見え方に注意

一人暮らしの場合、特に女性は防犯面を気にすることが多いのではないでしょうか? 1番に気を付けたいことは、外から自分の部屋がどのように見えているかなのだそう。



「入居前は、洗濯物が見えてしまうかどうか、部屋の近くに電柱や壁による死角がないかを確認しましょう。入居後は、女性が一人で住んでいると思われないよう、女性らしい色合いのカーテンを避けたり、洗濯物を干す際に外側にタオルやシーツなどを干し、洋服が見えないようにしたりするなどの工夫をするのがオススメです」

■マンション、アパートに引っ越す際は共用スペースをチェック



「内見の際にエントランス・階段・廊下の清掃が行き届いているか、照明が切れたままになっていないか、ゴミ捨て場が整理されているかなど、管理が行き届いているかを確認しましょう。また、敷地内の防犯カメラの場所や、死角がないかを確認しておくことも大切です。防犯カメラの場所は、内見のときに不動産会社の方に、どこにあるのか見せてもらうと安心です」


■入居後にできる防犯対策は?



「まずは玄関ドアのチェーンを閉めるのを習慣にしましょう。不動産会社に相談にはなりますが、窓に防犯フィルムを貼るのもよいですね。ちなみに空き巣が侵入を諦める時間については5分以内と都市防犯研究センターのデータが出ています。日頃から何重にも対策しておくことが大切です」



最近では、玄関の覗き穴からスマホなどを使って部屋の中を覗かれる事件もあったことから、覗き穴の対策も教えてもらいました。



「スライド付きの覗き穴のある物件を選んだり、カレンダーやマグネットなどで外から室内が見えないよう覗き穴を覆ったりすることも防犯につながります」



また、日常生活で意識すべきこととしては、人通りの少ないエリアを避ける、自宅が分かるような写真をSNSでアップしない、帰宅が遅くなるときはあらかじめ電気をつけておくこといったことなど、改めて用意しなくても、家にある物や意識次第で対策できる、簡単な方法も伺うことができました。



新たな環境で始まる新生活。より安心できる生活を送るために、今できる防犯対策を取り入れてみては?


○取材協力 : 西嶋優理子(にしじま・ゆりこ)


アットホーム株式会社 マーケティングコミュニケーション部 広報グループ。

2017年アットホーム入社。家・街・暮らしの情報サイトの制作を担当したのち、2018年より広報を担当。アンケートによる住まいや暮らしのトレンド調査に携わる。(吉川夏澄)