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中居正広、“笑い”との出会いを語る NHKドキュメンタリー『笑いの正体』収録に手応え

2022年03月15日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

中居正広

 2022年3月21日放送のドキュメンタリー番組『笑いの正体』(NHK総合)の取材会が13日に行われ、MCをつとめる中居正広が登場した。


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 同番組は、日本の“笑い”の歴史を振り返りながら、革新的な笑いを生み出した人々の思いに迫り、笑いが世の中にもたらしたものを掘り下げてゆくドキュメンタリー番組で、「漫才」をテーマに取り上げる。


 スタジオゲストにはケンドーコバヤシ、劇団ひとり、松嶋尚美が登場。VTRでは松本人志(ダウンタウン)、水道橋博士(浅草キッド)、かまいたち、粗品(霜降り明星)など、世代や東西を問わず多くの芸人が「笑い」への思いを語る。


 取材会に登場した中居は、スタジオ収録を終えたばかり。手応えについて問われると「僕だけじゃなく皆さんそうだと思うんですけど、初回の収録というのはどうしても、楽しみより不安のほうが勝ってしまうんです」と、正直な気持ちを明かした。


 とはいえ「すごく手応えを感じることができました。嘘なく、気持ちよく『見てください』って言えることが何よりです」と、笑顔を見せる。「自分が出た番組をこう言っちゃうと胡散臭くなっちゃうんですけど……」と、苦笑いで前置きした上で「面白かったです」と感想を述べた。


 漫才がどのように生まれ、なぜ人々がそれを面白いと思うのかを掘り下げるという第1回。世代や出身地が異なれば、見てきた文化も異なる。スタジオゲスト間でも“面白い”の解釈は違ったといい、その違いも紐解いていくという。漫才師たちの漫才に対する思いは、表現は異なれど自身の芸能生活にも通ずるものがあったといい「仕事に対するアプローチや心構え、しっかり向き合う姿勢を学んだ」と語る。


 ここまでは、MCとして丁寧かつ真摯に、番組概要を伝えた中居。質疑応答では一転、ジョークを交えながら、記者たちと朗らかにやりとりを交わし、場を和ませる。中居にとって笑い、漫才との出会いは、自身が小学生2~3年生ころに起こった漫才ブーム。「『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)がすごかった時代。漫才は、関東でいうとツービート、関西なら紳助・竜介。そういう世代ですね」と振り返る。


 数々のバラエティ番組に出演する中居ゆえ、広義の意味での「笑い」として、バラエティ番組との出会いについても話が広がると「(ザ・)ドリフターズ」と即答した。「野球以外はほぼ見ないような幼少期だったんですけど、小学校1年生のころ、初めてテレビに向かって声を出して笑ったのがドリフのコント。今でも覚えてます」と、衝撃を思い出しながら言葉を続ける。


 コントの内容まで覚えていると明かしたが、中居の言葉を借りればそれは「少々お下品な」もの。ゆえにドリフに対し「品がないから笑っちゃいけない」という風潮を子どもながらに感じていたそうだが、その日はたまたま両親が不在。「初めて腹を抱えて笑った体験」だったという。


 「あのころ『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)も、ドリフもあったし、月曜日になるとテレビを見たもの同士が集まるんですよね。野球とはまた違う仲間と、先生や親がいないところで、少々下品なコントを口に出す解放感みたいなものが楽しかったんです」と、「笑い」が幼少期の中居にもたらしたものについて語る。「ちなみに、そのころの“品のない”お友達とは今もお付き合いが続いています」とニヤリ。さすが、オチも忘れない。


 同番組は、スタッフとしっかり話し合いながら「同じ温度で」制作を進めることができたという。「VTRも見応えのある、吸い込まれるような内容だった」と、中居自身、食いつくように見たそうだ。また、本来、収録は1週間前に予定されていたという裏話も。もともとは中居ひとりで進行する予定だったが、話し合いを重ねることでスタジオ、VTRともに出演者が増え、より見応えのある内容に仕上がった。通常、テレビの収録日が変更されることはほとんどないが、タイミングにも恵まれた。「良い意味で粘れた」との言葉が印象的だ。「ピンなのか、コントなのか、『笑い』を細分化させていきながら、続けていきたいですね」と、ビジョンを語った。


 取材会の終わりには「よいお年を~」と、両手を振って退場。最後まで「笑い」を忘れない中居が作り上げる同番組に、期待が高まる。(新 亜希子)