幼い頃、将来の夢が「パン屋さん」だった人もいるだろう。憧れの職業だが、過酷な職場もあるようだ。今回は、上司の言動に耐えきれず一か月でパン屋を退職したという、高知県の20代女性の声を紹介する。(文:草茅葉菜)
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「3週間後には1人で焼け、死ぬ気で覚えろ」と教えてくる上司
女性は、「上司にあたる人の言動、行動があまりにもひどかった」と当時を振り返る。その上司は、ある一人の女性社員に
「お前は人間か」「猿でもわかる」
といった心無い言葉を周りに人がいる作業中にぶつけ、出身地を馬鹿にしたりもしていたという。
女性自身は、入社して間もなく焼き作業の窯の担当になった。窯といってもパンをただ焼くのではなく、「その日その日で変わるパンの生地に合わせた温度と時間を見ながら焼く」というかなり高度な技術が要求された。
しかしその上司は教える際「3週間後には1人で焼け、死ぬ気で覚えろ」と女性に告げ、
「お前は見とけ、見とるだけで給料もらうんじゃけ、今日で全部覚えろ」
などとプレッシャーをかけてきたという。さらに、質問をしても「見たらわかるやろ」といった答えで突き放された。
女性は「正直無駄な時間だと思いました。職人気質な職場ですが、あまりにもひどすぎたと思います」と心境を吐露した。
退職したことについては「私は満足です。たかが1か月と思われるかもしれませんが、この1か月でストレスのせいか体重も減り、心身共に疲れ果てていました」と明かした。しかし、最後は少し切ない結末になってしまったようだ。女性は悲しげに
「不満点を言えば、私はこのパン屋さんのパンが好きだったので行きづらくなってしまったことです」
と綴っていた。