福井県の30代後半男性(金融・保険系/正社員)は、世帯年収1100万円。子ども2人の4人暮らしで、家計管理は男性が担当している。
「3500万円の住宅ローンを組んでおり、月々9万5000円ずつ返済中。住宅ローン控除が終わる2032年中に全額繰上げ返済したい」
節約のためお昼は弁当を持参し、平日はほとんどお金を使わずにいます
男性は現在の家計状況について、次のように明かす。
「私の手取り所得は月40万円、妻のパートは手取り所得約12万円。ボーナス手取り所得が年間で約200万円ほどです。1か月あたり食費7万円、日用品3万円、学校教育費3万円、光熱費2万円、住宅ローン9万5000円、車燃料費3万円、通信費1万2000円、保険料3万円ほどとなり、毎月生活費が32万円近くかかっています。」
それとは別に貯蓄もしている男性。「貯金を含めると毎月の預金は赤字になりますが、半年毎のボーナスで穴埋めしている状況です」という。また、日頃の生活感については、
「ローンなしの車が2台あり、週1回ほどの外食はしますが、節約のためお昼は弁当を持参し、平日はほとんどお金を使わずにいます。普通の生活には特に困ることはありません。旅行などもコロナの前は年に1回は行っていました」
と綴っていた。
子ども用の貯蓄が2人分で5万円、つみたてNISAに2万円、定期預金3万円
男性は月々の貯蓄の内訳についても詳細に明かしている。
「子ども用の貯蓄が2人分で5万円、つみたてNISAに2万円、定期預金3万円」
「妻のパート代から月9万円を家計に入れ、将来の繰上げ返済に充てるため、全額定期預金に入れています。またボーナスについては、半年毎に40万円を定期預金に入れて住宅ローン繰上げ返済に充て、残りは手を付けず、普通預金に置いています」
地道に貯蓄に励んでいる甲斐あって、資産は順調に積み上がっている。男性は、
「生活用貯金350万円、社内預金300万円、子どもの貯金300万円、投資証券100万円、定期預金300万円、終身保険300万円。毎月2万円のつみたてNISAは別途です」
と資産状況を打ち明けた。トータルで1650万円相当を保有している計算だ。
「将来のことを考えると贅沢な暮らしはできません。年収1000万円をもらっても引かれる金額が多いうえ自治体から援助がなく、自分の身は自分で守るしかないと感じています。将来の老後資金など不安は尽きません」
ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。
<用途別に貯蓄や資産運用を分ける方法は素晴らしいですね。特に、貯金の中でも生活用貯金と住宅ローン繰り上げ返済用の定期貯金を分けて管理されている点は、読者の皆さんにも参考にしていただきたい点です。
貯金や資産運用は目的無く何となく実践するよりも、明確な意図をもって行う方が効果の高い傾向にあります。明確な意図とは、たとえば「いつまでにいくら貯める」という期間を定めることや、「何のために貯金する」という目的を設定することです。今回の回答者様は貯金を使途別に分けているほか、保険や証券、つみたてNISAなど上手に資産を分散して保有されています。長期的な安定運用を目指すには、このような分散投資がベストです。
たとえ毎月は多少の赤字であっても、これだけコンスタントに貯金や投資を継続できれば、将来的には大きな安心につながるかと思います。さらに住宅ローンの全額繰り上げ返済が予定通り進むことで、その後の生活はかなり余裕が生まれるのではないでしょうか。現状では車のローンもないということですので、全額繰り上げ返済後のマネープランは余裕をもって検討できるかと思います。>
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