2022年F1バーレーンテスト1日目 ルイス・ハミルトン(メルセデスW13) メルセデスF1チームがバーレーンテストでデビューさせたW13のアップグレードにライバルチームが注目、その過激なデザインに違法性を疑う声も出てきたが、チーム代表トト・ウォルフは、FIAから許可を得たものであり、一切懸念はないとしている。
テスト初日3月10日にメルセデスが走らせたW13には、「ゼロ・サイドポッド」「サイドポッドレス」などと呼ばれる、驚くほどスリムなサイドポッド、極めて狭いエアインレット、ウイング型ミラーマウントなど、ラジカルなデザインが取り入れられている。
ドイツの『Auto Motor und Sport』は、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーが、メルセデスのデザインについて「我々からすれば、メルセデスは一歩行き過ぎている。これはレギュレーションの精神に従っていない」と発言したと伝えた。しかし後にレッドブルチームは、このホーナーのコメントは「正式なものではない」と主張した。
ウォルフは、W13のデザインが合法であることに疑いの余地はないと、バーレーンにおいてメディアに対して語った。
「チームが特定の開発方向に進む際のプロセスは非常に明確だ。FIAによる調査が行われるのだ。CADデータを交換するなど、彼らがプロセスの一部となっている」
しかし現在の規定には、チーム側の要求があれば、FIA、F1が同意することを条件に、80パーセントの賛成票を得たうえでシーズン中に規則を変更できる、“スーパーマジョリティシステム”が存在する。
「革新的な技術を持ち込むと、時に今回のような議論が起こる。だから、これは予想されていたことだ」とウォルフは言う。
「だが、今の我々にはスーパーマジョリティという新たな規定がある」
「私の意見としては、旧システムのままであってほしかった。あるチームが革新的な技術を開発した場合、それがレギュレーションに適合していれば、マシンから外させることはできない」
「FIAとF1は、スポーツの精神に則り、真摯に対処してくれると思う。我々は単独で動いているわけではない。FIAと連絡を取っているのだ。だから問題ないと私は考えている」