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もしも宝石が食べられたら…作者の純粋な思いを現実にしたジュエリークッキー

2022年03月10日 16:31  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

もしも宝石が食べられたら…作者の純粋な思いを現実にしたジュエリークッキー

 宝石をあしらったクラシカルなブローチを思わせる”お菓子のジュエリー”に注目が集まっています。


 ココア生地のクッキーに、洋酒の効いたココアアイシングを絞り、中央の宝石はチョコレートで出来ているというジュエリークッキーは、見ても食べても満足感の高い、まさに一粒で二度おいしい作品に。なんだか食べるのがもったいなくなってしまいますね。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


 作者はシュガークラフト作家の吉田ななこさん(@66db8x10)。今回の「ジュエリークッキー」を始め、砂糖で出来た花やウェディングケーキなど、シュガークラフト工芸菓子を数多く手掛けています。イベント等で出店、販売を行っているほか、シュガーアートのコンテストでも多数の受賞歴を誇るクリエイターです。


 今回ツイッターに投稿した「ジュエリークッキー」は2021年3月に撮影用に制作したものです。


 小包装にしてある「ジュエリークッキー」は、昨年末にギャラリーで開かれた展示会にて販売を行ったもので、撮影用のジュエリークッキーとは異なり、味やテクスチャーを販売用に変更。生地はジンジャーブレッドクッキーで、宝石部分はお砂糖でできたアイシングとなっています。


 袋で小分けにして並べられたジュエリークッキーが、何ともかわいらしい雰囲気を醸し出しています。販売時は予想以上の反響を受け、追加生産を重ねた人気作なのだそう。


 吉田さんの作品制作の背景には「キラキラしたかわいいお菓子を食べたい、作りたい」という思いがあるそうです。


 今回のジュエリークッキーは「キラキラしたものを身体に取り込んだら、心もキラキラになるんじゃないかな、なったらいいな、と思って作りました!」という、吉田さんが抱いた純粋な気持ちを具現化したお菓子とのこと。


 そんな童心の頃のワクワクするような気持ちを改めて思い出せた作品は、吉田さん自身も納得のクオリティ。「作っているときは夢中だったのですが、並べてみるとこれは本当にお菓子かな!?と自分でも思うような出来栄えになりました」と制作後の感想を話しています。


 今回Twitterで話題になったジュエリークッキーの肝心のお味については、甘すぎず洋酒が効いた大人の味に仕上がっているとのこと。大人になっても子どもの頃のようなワクワクする気持ちを忘れずにいたい、そんな吉田さんのこだわりを体現した逸品となったようです。


 宝石を食べるという甘美な体験……ぜひとも味わってみたいところですが、吉田さんの作品は卸販売等は行っておらず、購入できる機会は不定期開催となる出店やイベントに限っているそうです。加えて、吉田さんは現在イギリスに留学中の為、次回の販売機会は未定とのこと。期待感に胸を膨らませつつ、続報を待ちたいところです。



<記事化協力>
Sucre 吉田ななこさん(@66db8x10)


(山口弘剛)