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今も営業を続けるウクライナの猫カフェオーナー「この子たちは家族」「国を離れることはない」<動画あり>

2022年03月07日 21:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

猫とともに国に残ると決心したオーナー(画像は『My Modern Met 2022年3月2日付「Devoted Ukrainian Cat Cafe Is Staying Open to Care For 20 Kitties During the War」(images via Cat Cafe Lviv)』のスクリーンショット)
ロシア軍がウクライナに侵攻して以来、国外へと避難するウクライナ国民は今月6日の時点で150万人を超えたことが伝えられた。そんななか同国で猫カフェを経営する男性は、飼い猫を守るため国に留まりカフェを営業し続けることを決意したという。『Newsweek』『My Modern Met』などが報じている。

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ウクライナのリヴィウ州にある猫カフェ「Cat Cafe Lviv」は、猫と一緒に本格的な料理やワインなどを楽しむことができる人気のカフェである。オーナーのセルヒー・オリニクさん(Serhii Oliinyk)は、6年以上にわたって地元の人に美味しい料理と飲み物、そして猫による憩いの場所を提供してきた。

ところが2月24日にロシア軍が侵攻しウクライナ国内は恐怖と不安に襲われることとなり、多くの国民が国外へ避難することとなった。国内の主要都市が攻撃を受ける中で、同カフェのあるリヴィウ市郊外にもミサイル攻撃があったようだが、幸いにも市内中心部は被害を受けることはなかったそうだ。

しかしいつ戦火が襲ってもおかしくない状況だが、セルヒーさんは20匹の猫たちを守るため、パートナーと一緒に街に留まりこのままカフェを営業し続ける決断をした。セルヒーさんは「街から避難するということは猫たちを置き去りにすることでもあり、そのような選択肢は全くなかった」と明かし、次のように語っている。

「うちの猫たちは、生後4か月の時からこのカフェで暮らしています。もうこの子たちは私の家族のようなものです。私たちはこの国を離れることはありません。唯一、ここだけが未来の自分を見据える場所だと悟りました。」


そんなセルヒーさんは、温かい食べ物や可愛い猫たちによる癒しを必要としている人たちのために現在もカフェの営業を続けている。またカフェには大きな3つの部屋があり、うち2部屋は地下にあるため突然の空襲でも客や猫たちをその部屋に安全に避難させることができるという。


同カフェのInstagramで今月5日の投稿によると、カフェは午前9時から午後9時まで毎日営業しており、売上の20パーセントをウクライナ軍に寄付しているそうだ。また客が少なくなり売上も落ちたことからスタッフの給料や光熱費などを補うために現在寄付を募っており、そのうち50パーセントをウクライナ軍へ寄付するという。


投稿には「みなさん、パニックにならずにウクライナ兵のために祈ってください」と綴られており、世界中から応援の声が続々と寄せられている。



画像は『My Modern Met 2022年3月2日付「Devoted Ukrainian Cat Cafe Is Staying Open to Care For 20 Kitties During the War」(images via Cat Cafe Lviv)』『Cat Cafe Lviv 2021年1月6日付「В ці святкові дні хочемо нагадати」、2019年1月12日付「Для любителів і цінителів пінного ми створили пивну дошку」、2017年10月30日付「І як Вам Карамелька?」、2018年6月28日付「Мало хто може уявити легендарний салат Цезар」、2021年4月28日付「Любиш вино?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)