世帯年収1000万円以上の子持ちキャリコネニュース読者のなかには、子ども関連費用の負担による経済的苦労を嘆く人が見られる。しかし、
「基本的には不自由していないので、生活全般に満足している」(男性30代後半/広島県/世帯年収1100万円)
という人もいる。彼はどのような生活を送っているのだろうか。
「子ども手当は全額貯金している」
男性はIT企業の正社員として働いており、夫婦共働きで家計を支えている。貯蓄も順調で、現在の資産については、
「貯金700万円、株式400万円、仮想通貨30万円」
と明かした。トータルで1130万円を蓄えている計算だ。
そんな男性の生活は、「コストコやAmazonプライム、Netflixなどのサブスクに加入し、毎週ファミレスなどで外食。スマホは夫婦で格安SIM」と贅沢と節約のメリハリをつけている。貯蓄についても、
「年間でつみたてNISAに40万円、企業型確定拠出年金に66万円、妻のiDecoに25万円、持株会に100万円、学資保険に12万円ほど拠出し、教育費や老後資金にも対応。その他、子ども手当は全額貯金している」
という徹底ぶりだ。
ちなみに不満については、「現在の給与水準をずっと維持できるとは限らないので、妻が仕事を辞められないこと」を挙げた。共働きは大変な面もあるが、たしかに今の生活を続けるためのリスクヘッジになるだろう。
ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。
<子育てのこと、将来のこと、メリハリをつけて検討・管理されていて非常に素晴らしいです。夫婦共働きで世帯年収1100万円ということですので、年収制限が理由で児童手当が減額されている可能性はあります。しかし全額貯金している上に、学資保険でも備えているとのことですので、子ども関連費としての備えはできていると言えます。
さらに、つみたてNISAと企業型DC(確定拠出年金)、奥様のiDeCo(個人型確定拠出年金)の活用は高く評価したいポイントです。企業型DCとiDeCoは、原則として60歳まで中途引き出しができない商品です。裏を返せば、その分老後資金対策として万全であるということです。特に、運用期間中の掛け金が小規模企業共済等掛金控除として全額所得控除の対象となる点は、iDeCoの最大のメリットです。
また、つみたてNISAを年額40万円利用しているということですが、こちらも制度の満額を活用しています。つみたてNISAは年間40万円の投資に対して得られた分配益と譲渡益が最長20年間非課税になる制度です。つまり、税制優遇をうけながら積立投資ができる制度です。
今回の回答者様のように世帯年収1100万円であれば、税金が高いと感じる場面も少なくないでしょう。そのため、つみたてNISAやiDeCoのように税制優遇のある制度を最大限活用することは効果的です。>
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