昨年末、はじめて自分のお金で馬券を買った。友達連中が「有馬記念を一緒に応援しよう」とうるさいので、新宿で馬券を買ってみた。何が何やら分からないし、パドックなんて見ても意味不明なので適当に語呂合わせで購入したので当然外れた。
その場にいた仲間の一人は3連単を当てていたので驚いたが、そのあとパチスロをしてさらに2000円負けたため、むしゃくしゃして牡蠣を山ほど食べたものである。
僕は貧乏性なので、ギャンブルをするけど財布の中のお金が少しでも減るか、1000円でも儲かると割とガチで撤退を視野に入れてしまう。山ほどつぎ込む性分ではないのだ。そんなことをしてリターンがなかったら辛いし、欲しい怪獣人形も買えない。それは嫌だ。
だが、ギャンブルの場にやってくるカモたちの中には、向こう見ずな連中も決して少なくない……。(文:松本ミゾレ)
「諭吉5枚使って全部取り返したらすげえカタルシスあるわ」←これは理解できない
公営のギャンブルでもパチンコ・パチスロでも、ハマるってのは言い換えればもう依存症だろう。
僕もギャンブル依存甚だしいが、自覚しているのでパチンコホールに行く際には極力財布の中にお金を入れない。大体諭吉さん3枚までしか入れてない。これでも多いっちゃ多いか。依存症なので価値観が狂ってるかもしれない。狂ってたらごめんネ。
で、当然よほどのことがない限り(よほどのこととはパチンコならボーダーを上回る釘、パチスロなら設定6が確定するなどのあり得ない状況)、負けたと思ったらそのまま帰る。だって取り返すまでの道のりで余計に負けが込むこともあるし、取り返したら取り返したで「最初からこのぐらい出てろよ」と不機嫌になるし。
よく「諭吉5枚使って全部取り返したらすげえカタルシスあるわ」みたいなことを言うギャンブル好きがいるけど、個人的にはアレ、全然意味が分かんない。「時間の無駄だったわ」とイライラしてしまう。
そんな人間なので、今までギャンブルはすれど借金はこさえてこなかった。一方でパチンコホールを見渡せば、切羽詰まってどうしようもなくなって、渋々禁断の1枚を財布から取り出してるっぽい動作をする人って結構見かけるものだ。
先日、おーぷん2ちゃんねるに「ワイ、手を出してはいけない金でパチンコへ」というスレッドが立っていた。スレ主は「ユニコオオオン」と書き込んでいるので、人気パチンコ機種『PF 機動戦士ガンダムユニコーン』に脳を灼かれている様子。
で、その手を出してはいけないお金とは何か。彼の場合は消費者金融からの借金だと書き込んでもいる。僕はやったことないけど、ああいう消費者金融って利息もあるし、絶対手を出しちゃダメなものだと思ってる。
このスレ主は「登録した時のバイトやめてるのに増額申請した」とも書き込んでいる。プータローだけどパチンコはしたい。だから借金をしたと、そういうわけだ。でもまあ、こういう人ってパチンコ屋には結構いるんだろうな。
運がないから負けるんだよ、もう帰って寝ようぜ
僕自身はというと、消費者金融に関してはCMで存在を認知しているだけだが「こんなの手を出したらおしまいですよ」と認識してきた。ギャンブルも負けそうだったらすぐ止めるし、借金するまで追い詰められたことがない。っていうか、そもそもパチンコのために借金する人は自分で追い詰めてるだけとも言えなくもない。
パチンコホールにはATMが設置してあるケースが結構多く、その前に10分ぐらい立っているだけで、数人が利用する様が目に入る。また、パチンコ客が近隣のコンビニのATMに駆けこむのも昔から多く見かける。
そりゃ、そういうこと続けてればいつかお金も尽きちゃうよね、という話である。とりあえず、そういう人には一度冷静になって、断腸の思いで帰路につくことをオススメしたい。
なんだかんだ、後ろ髪を引かれつつもイオンとかに寄って買い物して帰れば名残惜しさも消えているはずなのだ。第一、ギャンブルは逃げない。パチンコ屋も逃げない。逃げないものをずっと追いかけなくてもいいのである。
「今日は散々だったな~」とか言いながら、負けた日は美味しい焼き鳥とキンッキンに冷えたビールをやって、次回の銀玉大爆発に期待しようよ。少し負けた程度の記憶は一晩寝れば結構忘れられるが、借金してさらに負けてしまうと翌日以降も明確な赤字が残る。これが一番馬鹿らしいので、絶対に避けなければならない。