世帯年収1200万円の貯蓄事情はどうなっているのだろうか。これほどの年収があればじゅうぶんな蓄えができそうなイメージだが、なかには「資産なし」と言い切るキャリコネニュース読者もいる。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは世帯年収に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/CPG04M4S
「貯金ほぼなし。総額10万円ほどの資産運用」
神奈川県に住む40代前半の女性(サービス系/パート)は、3人の子どもを育てる母親だ。一家は世帯年収1200万円で生活しているが、「貯金ほぼなし。総額10万円ほどの資産運用」といい、”貯金よりも運用派”のようだ。
毎月10万円を運用にまわせているなら悲観する必要はなさそうだが、女性は毎月の出費の多さに悲鳴をあげる。
「月々、住宅ローン14万円、車ローン4万円、そのほか車維持費あり。子ども3人いるが、おもに収入は主人の収入のため、児童手当は特別手当のみ。この前の子ども1人10万円(の臨時特別給付金)ももらえず」
「そのうえで住宅もすでに15年くらい経っているため、経年劣化であちこちの修繕費などでかさみ、直近では給湯器が壊れ修理交換に30万円超え」
こうした状況を踏まえ、女性は「せめて児童手当や高校授業料の所得制限をなくしてほしい」と切に願っていた。
「先のわからない将来よりも今を大切にしている」
貯金より資産運用を優先しているわけでもなく、単に「資産なし」という世帯年収1200万円の人もいる。都内在住で40代前半の男性(IT・通信系/フリーランス/子ども1人)がそうだ。男性は、
「家を買うにはまだまだ(収入が)足りないが、先のわからない将来よりも今を大切にしているのでまぁまぁ満足。カード払いで毎月35万円飛んでいく」
と打ち明けた。それでも年間420万円の出費なのだから、家計を見直せばマイホームの頭金を貯金するだけの余裕は十分にありそうだ。