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ロレアルが森下仁丹と共同研究 初の植物由来化粧品有用成分のシームレスカプセルを開発

2022年03月03日 14:32  Fashionsnap.com

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「アクティブデリバリーカプセル」

Image by: 日本ロレアルリサーチ&イノベーションセンター
日本ロレアルが、銀粒の「仁丹」で知られる森下仁丹とタッグを組んだ。日本ロレアルリサーチ&イノベーションセンターは、森下仁丹の持つシームレスカプセル技術により、植物から得た化粧品の有用成分を用いた「アクティブデリバリーカプセル」を開発した。化粧品の有用成分自体がカプセル膜の主要構成成分となるシームレスカプセルはロレアル初となる。まずはロレアルグループのアルマーニビューティーの「クレマ ネラ レビセンタリス メタコンセントレー ト」に応用している。

 アクティブデリバリーカプセルは、アフリカ南部に生息する植物「ミロタムヌス フラベリフォリア」からの抽出物を、森下仁丹のシームレスカプセル技術によって、寒天とアルギン酸ナトリウムとともにカプセルにしたもの。ミロタムヌス フラベリフォリアは、乾季に水分を失って葉を落とし、長期間枯れたような状態になるが、雨などの水を含むと数時間で元の形に復活することから「復活の植物」と呼ばれ、アフリカでは伝統的医療に使われてきた。現在、その過酷な環境への耐性が注目され、化粧品原料としても関心が高まっている。同カプセルは、植物抽出物を含む外膜が、カプセルの内部に封入した脂溶性のビタミンE、ビタミンC誘導体、抗酸化能が高い一方で不安定なフェルラ酸などを酸化や変質から守り、有用成分をフレッシュな状態で提供することが可能になる。
 また、植物由来の抽出エキスと天然成分である寒天、天然由来成分のアルギン酸ナトリウムを原料とし、製造過程においても有機溶媒を使用しない、環境への負荷を抑えたプロセスを採用。カプセルの製造を行っている工場においても、ISO14001を取得、クリーン燃料である天然ガスを用いた「コージェネレーションシステム」採用によりCO2排出量を削減するなど大気汚染にも配慮した。