キャリコネニュース読者の30代女性(神奈川県/年収250万円)から、歯科助手として歯科医院で働いていたときのブラックなエピソードが寄せられた。その求人はハローワークで見つけ、「募集要項には勤務開始10時から」と記載されていたが
「実際には1時間前には職場に到着していなければいけないという暗黙のルールがあることを、初日に先輩助手から聞いて驚愕しました」
と女性は明かす。(文:林加奈)
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「給与明細を見たら、勝手に有給休暇を使用していたことになっていました」
それはこんな理由からだった。
「院長が9時10分頃に出勤してくるため、その時点でスタッフが身支度を済ませて診察室にそろっていないと嫌な顔をするとの理由でした。その50分の間にミーティングなどをするわけでもなく、院長は診察開始まで休憩室で過ごしているだけ。当然のように1時間分の早出残業代がつくわけでもなく、タダ働きでした」
募集要項と違う勤務時間のうえ、タダ働きでは驚くのも無理はない。しかも、この歯科医院では有給休暇の取得もままならなかった。
「お盆期間中に一週間程度の休診日がありましたが、歯科医院全体の休暇であるにもかかわらず、その月の給与明細を見たら勝手に有給休暇を使用していたことになっていました。かといって本当に休暇が必要な際に有休を使えることはなく、土曜日に友人や親戚の結婚式へ出席するために休暇を取ったときは欠勤扱いにされ、毎月の皆勤手当ても支給対象外となりました」
知らない間に勝手に有給休暇を消化させられていた女性。そもそも従業員の有給休暇は会社が勝手に決めるものではないのだが……。
女性は1年数か月勤務した後、別の事情があって退職した。しばらくして後輩から聞いた話によると
「その後の歯科医院の業績は振るわず、系列の医院が何軒も廃業していることを聞き『そりゃそうだ』と納得しております」
と回答を締めくくった。