レッドブルのジュニアドライバーであるユーリ・ビップスとリアム・ローソンは、2022年のグランプリウイークデビューを飾るチャンスをつかんだ。チームは、両名が今シーズンのフリー走行セッションに参加することを認めた。
新ルールでは、今年チームは少なくとも2回のFP1セッションを、チームの正ドライバーもしくは3回以上グランプリレースで走行したことがある正式リザーブドライバーではなく、経験の少ないドライバーに担当させなければならない。
2018年にレッドブル・ジュニアチームに加わり、エストニア出身で現在21歳のビップスは、2020年と2021年の2回、アブダビでのオフシーズンテストにすでに参加している。ビップスは今シーズン、2回のフリー走行セッションでRB18のステアリングを握るものと予想されている。またビップスは、ハイテックからFIA-F2への参戦を継続する。昨年のチャンピオンシップではランキング6位で、シーズン中に2勝を挙げた。
ローソンは昨年F2においてビップスのチームメイトだったが、今年はカーリンに移籍してローガン・サージェントのチームメイトとなる。20歳でニュージーランド出身のローソンは、DTMドイツツーリングカー選手権にも参戦していたが、わずか3ポイント差でタイトルを逃した。
ローソンがFP1を走行するのは、レッドブルの姉妹チームであるアルファタウリでのことになるようだ。彼は昨年12月にアブダビで行われた若手ドライバーテストにもアルファタウリから参加している。
アルファタウリF1のチーム代表であるフランツ・トストは、先週バルセロナでチームのルーキー候補が誰になるのか尋ねられ、以下のように答えた。
「リアム・ローソンになるだろう。もちろんこれはレッドブルの判断でもある」
「現在、ドライバーはリアム・ローソンとビップスだ。ビップスはレッドブル・レーシングで走り、ローソンがスクーデリア・アルファタウリで走る」
「彼は昨年アブダビで我々とテストを行っている。彼は素晴らしい仕事をしたよ。彼は今年はF2に参戦するが、彼の次のステップが何になるか見守ることになるだろう」
ただトストのコメントは、計画が完全に確定していないことを示唆している。彼らのF2での成績によって変更が起きることも考えられる。
他チームの若手ドライバーに関しては、F2タイトルを獲得したオスカー・ピアストリは、2022年にF1に昇格することができなかった。彼はアルピーヌのリザーブドライバーに任命されたので、今年どこかの時点でFP1で走行する可能性が高いということだ。
F2でランキング2位だったロバート・シュワルツマンは、フェラーリでリザーブドライバーとなった。彼もシーズンのどこかでF1-75のステアリングを握って実力を示すチャンスをつかむだろう。
一方、サージェントは、ジャック・エイトケンと同じくウイリアムズのジュニアドライバーのひとりだ。エイトケンは2020年にサクヒールGPでウイリアムズからグランプリデビューをしているものの、まだルーキーとして登場する資格がある。エイトケンは、2020年のサクヒールGP前にルイス・ハミルトン(メルセデス)が新型コロナウイルス検査で陽性となったことから、彼の代役に貸し出されたジョージ・ラッセルの代わりにウイリアムズからレースに参戦した。
そのラッセルは今年、メルセデスのフルタイムドライバーとなっている。メルセデスのジュニアドライバーで最高位に位置しているのは、F2ルーキーのフレデリック・ベスティだ。