男女平等やダイバーシティ、働き方改革が叫ばれているものの、実際の生活では性別によって働き方やキャリアに制限がかかる場面がある。
東京都の30代女性(教育・保育/正社員/年収300万円)は、結婚・離婚・家事育児・仕事などさまざまな面で感じる「男性と女性の差」について気持ちを明かしてくれた。(文:コティマム)
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「まだまだ家事育児は女性メインで行うべきという価値観が主流」
女性の家庭は、夫婦共に正社員として働いている。収入は夫の方が上だ。しかし女性はこれまで、「資産を含めると家計における経済的貢献度は妻(私)の方が上だった」と語る。そのバランスが崩れたのは、年子の出産がきっかけだ。女性の収入は以前の半分になった。
「年子育児により仕事の両立のため、女性である私が働き方を変えることとなった。男性も時短勤務や育休制度を柔軟に取得できれば、私も働き方を変えずに管理職として働き続けることを選択できたと思うし、収入も半分になることはなかった」
と悔しそうに語る女性は「家庭内でも社会的にも、まだまだ家事育児は女性メインで行うべきという価値観が主流であるため、キャリアにおいても夫婦平等には行かないと感じている」と不満を漏らす。さらに
「育児等は例えば男性なら保育園の送迎や子どもの受診、お風呂やオムツ替え等でも、ねぎらいや賞賛の言葉をかけられるが、女性は『やって当たり前』」
とやり切れない思いを吐き出していた。
「結婚により氏を変えるのは圧倒的に女性の側が多い」
女性は離婚経験があり、今回の結婚は2度目。結婚、離婚、再婚を経て、家事育児の負担や働き方以外にも感じる「差」があるという。
「キャリアを積んでいても、結婚により氏を変えるのは圧倒的に女性の側が多い。氏名は自分のアイデンティティであるにもかかわらず。私は2度の結婚のため、2回名前が変わった。その都度、行政手続きや社内手続きに追われた。また離婚時に男性は他者に知られにくいが、女性は名字を戻す選択をした場合、自身の意思と無関係に周囲に知られてしまう」
家事育児や働き方以外に、手続き面でも負担の多い女性。性別による差を感じる場面はまだまだ多いようだ。